旧阿部家住宅 Abe |
福島県指定有形文化財 (昭和62年3月27日指定) 旧所在地・福島県福島市大笹生字安養寺44番地 建築年代・江戸時代中期・18世紀後半(推定) 用途区分/農家 指定範囲/主屋 面積・68.91㎡(22.80坪) 構造・木造 寄棟造 平屋建 茅葺 復原年・昭和59年(1984)11月 旧阿部家は、福島盆地の北西山麓に建てられていた一般農家建築です。 藩政期における県北地方の一般農家住居の平均規模は平面積で26~28坪程度なので、旧阿部家は平均よりやや小さくなっています。この住居は日常生活の中心となる「なかのま」が床板を張らない「土座」であることが特色です。軒も低く、開口部が少なく、南側を除く三面は厚い土壁で覆われた大壁造りになっています。(福島市民家園発行パンフレットより一部改訂) 旧阿部家住宅は丘の中腹に建っていた一般層の農家建築で、東西に狭い敷地のためか同時期の同じ地域の農家に比べて小さく、「中ノ間」と「ニワ」を半間ずつ切り詰めている。「中ノ間」が床板を張らない土座であることが特色であり、この部屋で炉を中心とした日常生活が営まれていた。なお、同じ一般層の農家建築で旧阿部家より古い同園の旧菅野家では、「中ノ間」が板床敷きになっている。寝間や物置として使われた「納戸」にまで土座が及んでおり、板床敷きの「座敷」は来客を迎える場として使われた。「納戸」や「中ノ間」の間が開放され、背面と「座敷」部分以外の側面を大壁で閉じるなど古い手法を残している。【現地案内看板より一部改編】 |