矢羽田家住宅
Yahata



国指定重要文化財 (昭和57年6月11日指定)
大分県日田市大山町東大山3545-1 (移築)
旧所在地/大分県日田市大山町西大山3603
建築年代/江戸後期
用途区分/山村農家
指定範囲/主屋
公開状況/外観公開
「九州のへそ」と自称する旧天領地・日田の町から阿蘇山へ抜ける国道212号線の沿線に所在する大山町は、筑後川上流の激流によって削られ形成された谷間の小さな町である。主な産業は林業で日本三大美林と称された「日田の美林」として著名であったが、数年前の台風19号によって壊滅的な打撃を受けた。しかし地勢は険しいながらも周辺には温泉地が点在しているため早くから道路も整備され、休日には観光客の車で渋滞が頻発する場所となっている。当家は現在、役場裏手の複合公園施設の一画に所在しているが、元々は現在地より東方の東大山地区の山間部に所在していたらしく、文化財指定時に移築・復元されたとのことである。屋根は柄杓型の極めて複雑な形状となっており、大規模な邸宅型の住宅を除いて単純な造形が多い民家建築においては非常に興味深いものである。こうした傾向はこの地域ならではのものである。



 

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