重光家住宅
Shigemitsu



 
登録有形文化財 (平成12年12月4日登録)
大分県国東市国見町向田1911
建築年代/昭和7年(1932)
用途区分/
登録範囲/主屋
公開状況/公開

登録文化財制度ができたおかげで、これまで文化財指定の対象外だった年代の民家までもが、保護されるようになった。当住宅は平屋建ての重厚感のある外観から、年代的に江戸期ぐらいまで遡るように思われるが、実は昭和7年完成の比較的新しい建物である。国会議事堂を設計したことで著名な吉武東里の設計によるものということであるが、確かに周辺にある一般の民家とはかなり異質である。しかし内部などは奇異を衒うこと無く、非常にオーソドックスな造りとなっている。このあたりは施主の要望もあり、あまり冒険できなかったのかもしれない。しかし玄関付近の一画には電話室なども設けられ、以前の時代には考えられなかった部屋構成も見られる。当家は江戸期には廻船業を営み、明治期には地主として長者番付の前頭にも名を連ねる富裕家であった。じつは吉武東里とも縁戚関係にあったらしく、時代をリードしていく血筋のようなものを垣間見た感がする。




 

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