大原家住宅
Oohara



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大分県指定文化財 (平成22年3月30日指定)
大分県杵築市杵築字北台207
建築年代/18世紀前期
用途区分/武家(知行200石・家老)
指定範囲/主屋・長屋門
公開状況/公開

国東半島の付け根にある杵築の町は能見松平家32000石の城下町として発展した土地柄で、平成29年11月になってようやく重要伝統的建造物群保存地区等の選定を受けたものの、以前より上級家臣団の武家屋敷の残存率としては西日本屈指を誇る風情ある歴史の町として知る人ぞ知る場所であった。町は南北筋を断面にして真横から臨むとM字型をしている特異な地形で、真ん中の谷筋の商人町を挟み、南北の高台には武家屋敷街が拡がる他に類を見ない城下町の形態をしている。
その城下町・杵築の武家屋敷を代表する存在が当住宅で、多くの観光パンフレットの表紙を飾る杵築の代表的景観である「酢屋の坂」の東側の高台に、傾斜地を高石垣で造成したうえ、周囲には中塗仕上げの土色の練塀を廻らせて北側正面には長屋門を構える屋敷の様子は実に堂々としている。

茅葺の主屋は家老という役目を考えると意外に始末なものの様に思われるが、藩の身代を考えると十分に立派なものである。また同建物は杵築城内の御殿を移築した可能性も指摘されており、周囲の武家屋敷と比較して最も整った庭園を持つことなども、その可能性を裏付ける理由となっている



 

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