小野家住宅 |
大分県指定文化財 (平成16年3月31日指定) 大分県北海部郡佐賀関町関3329 佐賀関は大分市街から東へ約20km程の位置にあり、最近では関サバのブランドで売り出す1本釣り鯖の水揚げ港として全国的にも名が知られるようになってきた。豊後水道の急流に育まれたお魚さんたちは、庶民の魚・アジでさえ、関アジの名称で高級魚に変身し、今やすっかり高嶺の花となってしまった。 佐賀関を訪れた際に近所の食堂に入り、お刺身定食を頼んでも関サバなどは一切れも付いてこない。高慢な店員は「1000円程度の定食に付けられるわけが無い」とのたまう。現地に来てもサバ程度の魚が大枚を支払ってしか食せない。ブランドとは何なのか。つまらない世の中になってしまったものだ。 さて漁を生業とする町には大抵、海の神様を祀る神社があるものだが、当町の場合は港からやや奥まった場所に早吸日女神社という立派なお社が鎮座している。名前から推測されるとおり元来は蛸に纏わる由来があるようだが、藩主細川家が社殿を寄進するなど近隣からの崇敬も深かったようである。 前置きが長くなったが、当家はこの神社の社家である。 貝仙窟の額 当家収集の貝の標本に対し、天保3年(1832)休息に立ち寄った佐伯藩主・毛利高泰から賜ったもの。 桁行き24.98m、梁間16.48m |