神尾家住宅



 
国指定重要文化財 (昭和50年6月23日指定)
大分県下毛郡山国町守実120
建築年代/明和8年(1771)
用途区分/農家(組頭)
指定範囲/主屋
公開状況/公開

民家建築で、屋根がこれほどまで見事に雁行する様は他には例を見ないのではないだろうかと思う。
霊峰・英彦山より大分県側に道を下ると山国川に行き当たる。ちょうどその交差点が山国町のほぼ中心部に位置し、山間部でありながら、わずかに開けた平地に集落が形成されている。当家はその集落のほぼ真ん中辺りに山を背にしてひっそりと在る。
文化財に指定されているためか、現在は居住されておられない様子ではであるが、全く朽ちることなく美しい状態で維持されている。これほどまでにきちんと綺麗に保っておられる様には頭が下がる。家人の家に対する想いが伝わってくるようである。
しかし、なぜこの家はこれほどまでに屈曲した造りをしているのであろうか。主屋の西方に山が迫っており、敷地の関係からとも思わないでもないが、家人の遊び心がそうさせたのではないかと私は密かに思っている。




 

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