後藤家住宅
Gotou



 
登録有形文化財 (平成20年10月23日登録)
大分県日田市隈2-80
建築年代/明治20年(1887)
用途区分/商家
登録範囲/主屋・座敷蔵・隠居座敷・東土蔵及び西土蔵
公開状況/非公開

重要伝統的建造物群保存地区に選定される日田・豆田町の南方、隈町に所在する町家建築である。当家は明治20年に分家したのち、「ヤマキチ」の屋号で材木商を営んだとのことであるが、黒漆喰の大壁造に腰壁を海鼠壁とする重厚な外観は、嘗ては大店が軒を連ねたという隈町界隈でも抜きん出た存在感である。また当家の美しさは筑後川の分流・庄手川に面する屋敷裏手の風情にもあり、川石練積の石垣上に隠居座敷や座敷蔵、西土蔵が連続する様子は、当住宅の存在をもって河川景観が維持されていると思われる程である。


「山吉」(ヤマキチ)の屋号で材木商を営む。付近は日本三大美林として名高い日田杉の産地で、昭和28年に筑後川に夜明ダムが築かれ、材木の筏流しができなくなったことにより廃業。
主屋は明治20年(1887)の建築。欅の大黒柱、松の天井板、桜の框といった良材を使い、10年がかりで建てたと云う。
三隈川に面して川石の練積の石垣を築き、その上に隠居座敷、座敷蔵、西土蔵が並ぶ。
隠居座敷は12間×6間、8畳2室続きの平屋建。
西土蔵は大正6年の建築
日田の町は日隈山に築かれた亀山城の城下町・隈町と月隈山に築かれた永山城の城下町・豆田町から成り、当住宅は隈町に所在する。筑後川(三隈川)の水運を利用した商家が軒を連ねる商業の町として発展。


 

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