有永家住宅
Arinaga



その他の写真

登録有形文化財 (平成12年12月4日登録)
大分県国東市国見町岐部536
建築年代/明治初期
用途区分/惣代庄屋
登録範囲/主屋・離れ・蔵・馬屋

現在は「国見ふるさと展示館」として、江戸初期に活躍した地元出身の宣教師であるペトロ・カスイ岐部に関わる資料等の展示場として活用されているが、元来は幕末に下岐部村の惣代庄屋を務めた有永三郎家の豪壮な住居であった。主屋の内部は座敷部を残して他は展示スペースとして大幅に改変されているので民家建築そのものを楽しむ私のような人間にしてみれば、改悪と呼ぶに相応しい状況となっている。けれども庭園や主屋の背後にある別座敷や蔵などは綺麗に修復され町の心意気を感じなくもないので難しいところではある。屋敷の背後には中世の城跡が残り、周囲には旧城主の国東塔も散在している辺りに当家の底知れぬ奥深さを感じてしまうが、残念ながら当主は既に東京に移住し、家の歴史を伝えていく幽深の人は居ない。


 

一覧のページに戻る。