松浦家住宅
Matsuura



 
長崎県指定文化財 (平成22年3月5日指定)
長崎県平戸市鏡川町12
建築年代/明治26年(1893)
用途区分/旧藩主
指定範囲/千歳閣・九皐斎・玄関
公開状況/公開

藩政期において肥前国北松浦郡と壱岐国を領有した平戸藩松浦家は中世から連綿と歴史を紡いできた由緒深い家柄である。鶴ヶ峯邸と称される当住宅は明治維新後に旧藩主家の住宅として東に平戸湾を臨む高台に整備された大屋敷であるが、そもそもは鎌倉時代初期に当家が最初に居を構えた屋敷地で、その後に関ヶ原合戦で西軍に味方した当家が幕府に対する遠慮から平戸城を自ら破却し元禄年間に再建するまでの藩政初期に拠点とした場所でもあった。近代和風建築ながら藩政期の趣を醸す建物群である。

【覚え書】
現在の屋敷地は鎌倉時代初期に整備され、以後断続的に使用された。
松浦家では関ヶ原合戦で西軍に属したため、徳川幕府への恭順の意味を込めて居城であった平戸城を破却。その際に当屋敷に拠点を移し、「御館」と称された。後の元禄年間に平戸城が再建され、居を移すまでの間、当屋敷を使用した。
現在の屋敷は明治26年に再整備したもので、「鶴ヶ峯邸」と称されている。現在に残る石段は江戸初期のものと云われている。
昭和30年(1955)に史料館として開館、松浦家累代の重宝が展示され現在に至っている。



 

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