大隈重信生家
Ookuma shigenobu



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国指定史跡 (昭和40年6月4日指定)
佐賀県佐賀市水ヶ江2-11-11
建築年代/江戸時代
用途区分/武家(石火矢頭人・知行300石)
公開状況/公開

「佐賀の七賢人」という言葉をご存知だろうか。明治維新前後に活躍した佐賀出身の7人の偉人たちのことである。名を挙げろと云われれば、他県の人間にはきっと無理である。江藤新平を筆頭に佐野常民、副島種臣などの錚々たる面子であるが、余程の歴史好きであればいざ知らず、何を成したか、その功績までも詳しく知る方は稀ではなかろうか。しかし大隈重信という名前だけはきっと誰もが知っているのではないだろうか。立憲改進党を立ち上げ、2度も総理大臣を務めた。早稲田大学の創立者としても著名である。
大隈候の生家として早くから観光地化された当家は、武家屋敷地の一画にあり、敷地内には特異な形をした記念館を併設する。本来茅葺で「コ」字型の屋根形状となるクド造の一部を改め、瓦葺の二階部分を増設している。大隈候の母親が教育熱心だったらしく、勉強部屋としてわざわざ造ったものだという逸話は少々俗っぽい。
しかし改造によって、とかく泥臭くなりがちな当地方特有の建前に数奇屋の雰囲気が加味されて、よい感じになっている。内部の造作も中級武士階級の格式を保つ、なかなか良いものである。

 

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