小柳酒造
 Koyanagi



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登録有形文化財 (平成14年3月12日登録)
佐賀県小城市小城町903-1
建築年代/江戸時代後期
用途区分/商家(酒造業)
登録範囲/主屋・離れ・昭和西蔵・昭和東蔵・麹室・酒母室・釜場・検査室・煙突・ムロマエ・ポンプ小屋・ビン詰場・西貯水槽・東貯水槽
公開状況/店舗として営業中

佐賀藩の支藩である小城藩73000石の城下町に所在する文化年間創業の老舗酒造店である。脊振山地の山裾に位置する小城の町は天山水系の清らかな伏流水に恵まれた酒造の好適地で、当家では現在も「高砂」という銘柄で醸造を続けておられる。祇園社の門前から城下に至る街道沿いに東面して建つ主屋は江戸後期の建築で、切妻屋根で白漆喰の大壁が印象的である。背後に大正から昭和初期にかけて整えられた一連の酒造施設群がよく残り、主屋を含めた計14棟の建物が登録文化財となっている。

小城藩は73000石の石高を誇りながらも、その割には小さな町しか形成されなかったようであるが、文化・産業は独自の発展を遂げたようで、先述のとおり祗園川の水利にも恵まれたため酒造業者が意外と多いようだし、また銘菓として「小城羊羹」は全国的にも有名である。当家と同様に登録有形文化財に認定された酒蔵を持つ天山酒造や旧砂糖貯蔵庫が認定された村岡羊羹などは、昔ながらの手法を生かしながら「名品」を今に作り続けておられる。小城を訪れた際には、是非とも買い求められることをお勧めしたい。


 

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