五藤家住宅
Gotou



 
登録有形文化財 (平成20年3月7日登録)
高知県安芸市土居土居跡955
建築年代/明治29年(1896)
用途区分/旧邑主(1100石のちに2400石)
登録範囲/主屋・離れ・事務所・納屋・附属屋・物置・板塀
公開状況/非公開

県東部の安芸市郊外に中世から周辺統治の中心地であった安芸城址がある。藩政期に入って藩主・山内氏の家老職を務めた五藤家が当城の仕置きを任されたものの、元和一国一城令により山上の城郭施設は破却、平地に屋形のみを置くことを余儀なくされ、明治維新まで陣屋として機能した。現在の住宅はその土居跡に五藤家が明治中期に再び屋敷を構えたもので、藩政時代の陣屋建物からは比較にならぬ程に小規模なものであるが、現在の世において城址に屋敷を構えているという事実だけでも凄い。

土佐藩には土居付家老が五家あった。佐川の深尾家、宿毛の伊賀家、窪川の山内家、本山の山内家、そして安芸の五藤家である。ただ筆頭の佐川深尾家の禄高は1万石であるのに対し、安芸五藤家は1100石である。五藤家は後には2400石まで加増されている。
初代・五藤為重は藩祖・山内一豊が合戦中に頬に矢を受けたが、これを抜き取った武勲でしられる者である。軽輩出身ゆえに当初の禄高は高くなかったのであろうと推測される。

 

一覧のページに戻る