真鍋家住宅
Manabe



その他の写真

 
国指定重要文化財 (昭和45年6月17日指定)
愛媛県川之江市金生町山田井2030-2
建築年代/
用途区分/山村農家
指定範囲/主屋
公開状況/公開

愛媛県と香川県の県境の山深い傾斜地に所在する。平家の落人伝説も残る集落で、徳島県の祖谷地方から更に逃れてきたということだ。真偽の程はともかくとして、確かに四方を山に囲まれ周囲とは隔絶した場所にあるばかりでなく、敢えて人目にはつきにくい場所を選んだかのような立地条件に居を構えている。
当家は江戸時代の一時期に庄屋職を務めたこともあるという家柄らしいが、主屋の規模は決して大きなものではなく、むしろ愛媛県内の文化財民家としては、最小の部類に属する。
また土壁を多用し、開口部が極端に小さい造作は、隣県である香川県の影響を強く受けているように感じられる。
内部に足を踏み入れると、部屋の中央にある囲炉裏では常に火が炊かれ、天井の梁などは煙に燻されて黒光りしている。一般に公開しているため常には住まわれなくなったようではあるが、家人の家に対する愛着が伝わってくるような民家である。


 

一覧のページに戻る