富井家住宅
Tomii



 
登録有形文化財 (平成18年10月18日登録)
香川県仲多度郡多度津町家中8-6
多度津の町は丸亀藩の支藩となる多度津藩1万石の陣屋町として栄えたところである。ちょうどJRの多度津工場辺りに陣屋が構えられ、その周辺に武家地が広がっていた。現在の町名で「家中」と称される一帯である。当住宅はその家中に所在する中級武家屋敷で、幕末の当主・富井泰蔵は裏判方や砲術指南役を務め、測量術にも長けていたという。彼が安政4年から明治27年に至る藩の動向を書き記した「富井泰蔵覚帳」は多度津藩の歴史を知る上で一級資料となっている。住宅は通りから奥まった位置に表門を構え、塀外に新座敷を構えるなど武家屋敷としては少し変わった屋敷配置である。桁行6間半、梁間4間半の小振りな主屋ながら、本瓦葺で軒裏を漆喰で波形に塗り込めるなど重厚な造作である。



 

主屋    木造平屋建113u  本瓦葺切妻屋根  桁行6間半・梁間4間半 
新座敷    木造平屋建30u 本瓦葺   
土蔵    土蔵造2階建16u  本瓦葺切妻屋根   
         
 

一覧のページに戻る