三木家住宅
Miki



 
国指定重要文化財 (昭和51年2月3日指定)
徳島県美馬郡木屋平村貢143
建築年代/江戸時代(17世紀前半)
用途区分/山村農家(庄屋)
指定範囲/主屋
公開状況/非公開

徳島を代表する銘菓「葡萄饅頭」の製造元本店があることで知られる穴吹駅前から名峰・剣山へと続く国道492号線は延々と蛇行が続く難路である。途中で何度も運転が嫌になりながら、それでも辿り着いた急峻な山間部の尾根筋に、当住宅はひっそりと佇んでいる。江戸初期の建築と推定される県下最古の住宅でありながら、その規模は桁行22.2m、梁間9.6mと山間部の民家としては破格の大きさで、平野部の大型民家と比較しても遜色のない建前である。内部の間取りについては正形六間取となるが、そもそもは現在の戸口を入ったすぐの土間には床が張られていたらしく復元すると正形八間取であったとのことである。このような規格外の建前については当家が中世山岳武士の系譜を引き藩政期には貢村の庄屋を勤めた故のこととされているが、それよりも普通の庶民ではなかったことと関連しているように思われる。即ち、天皇家の代替わりの大嘗祭に当たっては麄服を貢進してきた特別な家柄であった故のことではないかと想像される。いずれにせよ、このような山奥でこれほどの住宅普請が江戸初期に可能であったという事実に驚かされる。



 

一覧のページに戻る