奥家住宅
Oku



国指定重要文化財 (昭和53年1月21日指定)
広島県三次市吉舎町大字敷地634
建築年代/天明8年(1788)
用途区分/農家(庄屋)
指定範囲/主屋
公開状況/非公開

今から20年も昔のこと、当時東京に住んでいた私は勤めを終えた後、品川発の夜行バスに乗り、夜の明け切らぬ早朝には三次に降り立ち、JRを乗り継いで当家までとぼとぼと歩いたことを思い出す。ちょうど民家に夢中になり始めていたころで、なぜわざわざ訪問先に当家を選んだのかよくは覚えていない。背が高い建物だなあというのが第一印象。大きな建物は当然、棟の高さも高くなるものであるが、この家は大きさに比して高い。気候条件でこうした屋根の角度などが規定されていくのだろうというのが一般的な考え方だろうと思われるが、私はそんなこととは関係なくセンスの問題だろうと思う。そうでなければ説明がつかないからだ。庶民のレベルではもっともらしい話ばかりではないというのが、私の考えです。この家は庄屋を勤めたということですが、全く威張ったところがなく、実に清々しいです。




 

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