木原家住宅
Kihara



 
国指定重要文化財 (昭和41年6月11日指定)
広島県東広島市高屋町大字白市1046
建築年代/寛文5年(1665)
用途区分/商家(酒造業・製塩業)
指定範囲/主屋
公開状況/公開

酒造の町・西条から東へ約11km程の丘陵地に白市という小さな町場がある。 白市に至る道は、たいして山奥に来たわけではないのに細く、曲がりくねっている。歴史本によれば白市は竹原などに通じる物流の中継地として栄えた旨の記述がみられるが、到底そのような風情には感じられない。どうやら道に迷ったかと来た道を引き返そうと思ったら、山間には不釣合いな瀟洒な町家が建ち並ぶ小さな町が目の前に現れた。緩やかな坂道に沿って、今でも古式を残した町家が比較的にゆったりと点在する。まるで時が止まったような町である。当住宅は備後地方特有の赤瓦が目立つ町並にあって、町のほぼ中心部に銀鼠の本瓦葺の屋根を戴いてひっそりと建っている。中世に町場が拓かれ、長い歴史を有する土地柄らしいが、今ではそんな輝かしい過去があったとは到底思えぬ程に寂れてしまっている。当家はその白市の中心部に所在する商家で、酒造業を営むと同時に竹原方面に塩田を保有する程の大店であったらしい。備後地方特有の赤瓦が目立つ町並にあって、町のほぼ中心部に銀鼠の本瓦葺の屋根を戴いてひっそりと建っている。また住宅は建築年が判明する町家としては全国有数に古いことで知られており、実際、各居室の造作はかなり閉鎖的で特異な雰囲気を醸している。





 

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