三木家住宅
Miki



 
兵庫県指定文化財 (平成2年3月20日指定)
兵庫県姫路市林田町中溝74
建築年代/江戸時代(17世紀)
用途区分/農家(大庄屋)
指定範囲/主屋・長屋門及び長屋・内蔵・米蔵・新蔵
公開状況/公開
姫路市の北西郊外、雪彦山を源とする林田川の中流域に所在する旧大庄屋屋敷である。全国に大庄屋屋敷と称されるものは数あれど、当住宅は、その中でも群を抜いて威容を誇る佇まいである。林田藩建部家1万石の城下に在りながら、巷では「1万石の大庄屋」と俗称される程の豪農家で、そもそもは天正8年(1580)に豊臣秀吉の播磨侵攻により滅ぼされた英賀城主・三木一族を出自とする。帰農直後は現在地より北方の林田藩陣屋前に屋敷を構えたが、牛馬の往来が激しく糞尿で門前を汚されることを厭うた藩の命により寛永20年(1643)現在地に移転したとのことで、具体的な建築年が推定できる最古級の民家遺構である。付属する土蔵群は19世紀以降の建物ばかりなので、主屋のみは敢えて当初建物を守り続けたと推測される。由緒を重んじる本物の旧家とは、こうしたものなのだろう。





 

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