関家住宅
Seki



無指定・公開 【海野宿歴史民俗資料館】
長野県東御市本海野1098
建築年代/寛政年間(1790頃)
用途区分/旅籠・養蚕
残存建物/主屋・土蔵・小屋根・桑屋・味噌部屋等
重伝建地区に選定される海野宿は北国街道の宿場町である。そもそもは隣接する田中宿の補助的な町場であったが、寛保2年に本宿が洪水被害に遭うと徐々にその地位を継承し、最終的には約6町にも及ぶ町場が形成されるに至った。当住宅は町場のやや東寄りに所在する旧旅籠建築で、明治期に入って養蚕・蚕種業を営んだという。出桁造2階建の主屋は客座敷が並び旅籠時代の名残を残すが、背後の屋敷地には養蚕関係の建物群が建ち並び、宿場機能が失われる中で商売替えにより生き残りをかけた様子が窺える。


当住宅が所在する海野宿は中山道沿いの宿場町であるが、明治期に入り鉄道が開通すると人の往来も途絶え、生業の転換を迫られることとなった。
当家も江戸期には旅籠を営むが明治維新後には養蚕業に転身。その際に室内保温のため火を焚く必要に迫られたが、その煙出し用の小屋根を大棟の上に取り付ける改造を余儀なくされた。



 

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