平野家住宅
Hirano



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千葉県指定文化財 (昭和47年1月28日指定)
千葉県成田市大竹1451 (風土記の丘内移築)
旧所在地・千葉県富津市亀沢
建築年代/寛延4年(1751)
用途区分/農家(名主)
指定範囲/主屋
公開状況/公開
房総風土記の丘内に国重文指定を受ける御子神家住宅とともに昭和49年(1974)に移築保存された民家である。平野家は富津市亀沢で農業を営み、藩政期には代々名主役を務めた家柄である。建物中央部に27畳敷に匹敵する広大な板の間を配する様子は上層農家としての面目で、梁間10間、桁行5間、建坪58坪と御子神家と比較して規模が大きく、玄関・座敷部が発達しているので幕末頃の建築かと思うところであるが、むしろ当家の方が江戸中期の寛延4年(1751)と時代が遡るのは驚きである。丹念に見ると確かにヒロマなど古い風情を残すところもあるが、軒の桁を前方に持ち出すセガイ構造を採り、屋根の勾配が急で全体にそそり立つように高さが強調されている様子や土間上に中2階を作る手法等の新しい技術が目に付くため、全体として新しい造作の印象である。ゆっくりと時間をかけて見学すると良い勉強になるはずである。


 

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