尾藤家住宅
Bitou



 
近年、重伝建地区に選定された加悦の町並の中央部に所在する、大型の町家建築である。
尾藤家は江戸時代前期に加悦に定住し、大庄屋等の役職にも就いたが、途中没落し、他家に奉公に出るなどもしたが、幕末に至って北前船を所有する程に回復し、近代に入って丹後銀行、加悦鉄道などを興すなど地域の発展に大きく寄与した家です。

国指定重要文化財 (令和6年1月19日指定)
京都府指定文化財 (平成14年3月26日指定)
京都府与謝郡与謝野町字加悦1085
建築年代/慶応元年(1865)
用途区分/商家(縮緬繊維問屋・大庄屋)
指定範囲/主屋・奥座敷棟・新座敷棟・内蔵・雑蔵・新蔵・木蔵・奥蔵・路地門・庭塀
公開状況/公開
鬼退治伝説で有名な大江山の北方に所在する旧加悦町は江戸から明治期にかけて生糸ちりめん産業で隆盛を極め、往時の町並を残す旧市街が重伝建地区に選定されている。当住宅は地区内中心部に所在する旧生糸ちりめん問屋の居宅で、主屋は江戸期に近在の生糸商の建物を移築したものである。当家は近代に至っても丹後銀行や加悦鉄道などの創設に関わり、地元経済の発展に大いに尽くしたが、その一方で自らの住宅も時代の変遷を先取りするかのように早い時期に洋間を設えるなどしている。



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