判定と私の願い


毎日病院に行かない事がこんなにも楽だなんて思わなかった。
でもヒマには違いない。
今回で終わりにしたいという思いから腹巻をして、サプリメントを飲んで着床の事だけを考える日々が続いた。

そして10日目の血液検査に病院へ行く。
この日は何もせずにただ採血だけで帰れる。
問題はその4日後の判定日だ。
ドキドキしながら判定日を待つ。
10日間は驚くほど長かったのに、残りの4日間はめちゃくちゃ早く感じる。
あっという間に判定日の当日になっていた。

その間、出血も無いまま時間が過ぎたので、嫌でも期待が膨らんでいく。
トイレに行くたび、出血していないかだけが気になる。
出血はしていない。
そしてトイレに行く前よりもまた期待が膨らんでいく。
そんな事が1日に何回も何回も繰り返される。

外に出れば赤ちゃんだけが目に付く。
まだハイハイも出来ない赤ちゃんを見て目を細め、よたよた歩きの赤ちゃんを見ては目を細め、どの赤ちゃんを見ても目を細めて見ている自分がいる。
早く赤ちゃんが欲しいよ。

そして診察室に呼ばれる。
先生は難しい顔をしている。
そしてやっぱりダメだった。

確かに凍結の方が確率が落ちてしまうが、それでももう2回続けてのマイナス判定。
なにか私にも原因があるんではないかと思い始める。
しかし先生はあくまでも確立の問題だという。
人間の妊娠する確立は3分の1。
その2回は運がなかったと言うだけだと。

もう他には何もいらない。
ただ赤ちゃんさえ出来ればあとはもう何も望まない。
貧乏でも出世しなくても、宝くじなんてもう買わないし、ラッキーなことが無くってもいい。
赤ちゃんさえ私の元に降りてきてくれるならば。
だから次こそは私の元に赤ちゃんが来ますように・・・。
私をママに選んでくれますように・・・。
神様、お願いします。