マサラ日記     previous«  »next

1月8日(月)           

 朝4時に起きるはずが、やはり風邪のせいか6時起き。

 それからすぐに圧力鍋を用意しトゥール・ダールを煮上げた後、サンバル(南インドを代表する菜食カレー。詳しくは拙著等参照)を作る。続いてウプマ3種(ウプマはふつうセモリナ粉で作る南インド風蒸し煮の軽食。今回はそのほかにも押し米、パスタのウプマを調理した)、トマトのチャトニ(「チャトニ」は日本のチャツネに相当するが風味はまったく別。詳しくは拙著等をどうぞ)の仕込み。
 で、できた料理を携えて都内某所で撮影。

 仕事モードのときは風邪気味であることを忘れたが、夕暮れ時に撤収して帰宅する頃にはやけに外が冷え込み、きつい感じがした。大丈夫か?

 インド行に携帯した「キッチン・コンフィデンシャル」の文庫本。これが予想外によかった。
 行きと帰りの飛行機の中だけで読んだのだが、一見下世話でピカレスクな語りな中になかなか鋭い洞察が見え隠れして、読み応えがあった。邦訳もよし。
 仕入れの実情など、多少なりとも似たような状況を知る者としては「そうそう、ヤバいけどそういうところ多いんだよね」などと頷いたりして。日本もアメリカも料理界には似たところがあるらしい。

日記を書いているときのBGM:マニュエル・ゲッチング『E2-E4』。気分はゴアな1枚(世間はそう思わないだろうが)。