マサラ日記     previous«  »next

2月5日(日)
           

 数日前から風邪気味である。書きかけの原稿をメインに、ほかにもやるべきことは山積みだが、前向きに取り組む気力がまるで起きない。困ったものだ。
 今朝も何をするにもおっくうな感じで、「こりゃ、かなりヤバいな」と思った。さしたる用事はないが、出かけることはやめにして極力家の中ですごすことにした(ナムプラーやタオチオ・ソース、干しエビ、クレイジー・ケン・バンドのCDなど吉祥寺で買うつもりだった)。

 といいつつ、朝昼兼用で、白菜と卵、ネギを具にして貝柱入りオイスターソースで味つけした焼きそばをつくり、友人からもらった沖縄石垣島製のラー油をかけ、ビールとともに流し込む。これだから風邪にも好かれるのかも。

 ボーッとしながら掃除や洗濯をした後、WOWOWでグラミー賞関連の番組をやっているのを、やはりボンヤリと見る。
 ノラ・ジョーンズがますます親父のラヴィ・シャンカールに顔が似てきたとか、コールドプレイというのはいかにもU2以降の音だなと考えつつも、とりわけ印象的だったのは、当日のパフォーマンスに「スライ&ファミリーストーン・トリビュート」というのがあるらしいことだ。
 昔、バンドをやっているとき、自分たちのオリジナルにスライの「ゴナ・テイク・ユー・ハイヤー」を紛れ込ませたりと、個人的にファンであったスライだが、最近も選曲のいいアンソロジーCDをよく聴いたりしている。
 今は廃人説濃厚だが、向こうでも再評価が高まっているということだろう。これで会場に本人が登場したら、盛り上がること必至だ。

 夜、風邪に効きそうなめずらしい南インド料理をつくって食べる。

 この得体の知れないスープカレーは「チキン・ラッサム」である。
 南インドの代表的菜食メニューにして最強のスープカレーのひとつでもある「ラッサム」については『カレーな薬膳』等でも紹介済みだが、チキンを使うノンベジのラッサムは日本でそうは食べられないはず。現地でも一部の高級レストランやホテル、ノンベジの特殊な食堂でしか出されないので、あまり目に留まらない。

 ともあれ、「あるある大辞典」でも風邪にいい食材の筆頭に挙げられていた「チキンのダシ」がラッサムならではのスパイス類とドッキングすれば、最強の風邪対策アイテムになることは間違いない。現地のノンベジ家庭でも風邪気味のときの即効メニューのひとつらしい。
 本日は水炊き用の地鶏骨付きブツを使ったが、ウイングスティックや手羽先でもできる。そのうち、当サイトでもレシピを公開しよう。

 ほかには、皮つきウラド・ダールと私のキライなマスル・ダールをミックスしたダールもつくった。

 皮つきウラド・ダールの風味が、味の薄いマスル・ダールを補って、全体をおいしくしてくれるのがいい。

(日記を書いているときのBGM:サンディの『マーシー』。今はフラの先生がメインだが、サンディ&サンセッツやこのソロの頃はナイスな歌姫だった)