マサラ日記     previous«  »next

1月1日(日)
           

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 とはいったものの、ほとんどいつもと変わらぬ1日。変わっているのは街の様子、やたら窓の外が静かなのである。東京の天気はくもり、窓を開けると雪でも降りそうな肌寒さだ。

 朝遅めに起きていつものように原稿を書いてから、年賀状のチェック。以前に比べると、元旦にくる年賀状の数が減っている感じ。元旦にいただける年賀状を書いた方はそれだけ勤勉というか、計画的で時間に余裕のある人生を送っている感じがして頭が下がる。

 一段落してから昼頃食事。当然、例年通りおせちや雑煮はなし。年越し用の沖縄すば(そばですな)がひと玉残っていたので、そいつを温めて食べる。
 沖縄のすばが好きな理由のひとつには、スープさえ用意しておけば、ゆで時間が30秒ぐらいで済む手軽さがある。そんな調理のメカニズムは、日本のうどんやそばより東南アジアのフォー、クィティオ、バミーなどに近い感じで、私にはしっくりくる肌合いだ。

 午後、初詣に近くの井草八幡に行くが長蛇の列に唖然とする。焼き鳥、たこ焼きなどのノンベジ屋台が大繁盛なのも、何となく違和感が。ちなみに、インドのヒンドゥは、新年のお参りに行く前後には、たとえノンベジの人でも肉は口にしないという。

 結局、わざわざ並ぶのはアホらしいなと思い、善福寺公園に行き先変更。
 池の浮き島にある弁才天様(ヒンドゥのサラスヴァティ女神。智慧と芸術の女神だが、日本では才→財で財宝をもたらす女神、弁財天としても知られる)の祠にお参り。周囲に誰もいないのがいい。
 お参りが終わって写した善福寺公園の池。弁才天様は左手前方だが、写真では見えない。やたら寒そうだが、実際寒かった。それでも散歩している犬たちは元気一杯。一方、いつも出会う野良猫たちの姿はほとんど見えず。ひとりだけ、茶色いブタ猫が餌やりの中年女性からうれしそうにごはんをもらっていたのが印象的。

 帰り際、駅前の西友(元旦より24時間営業)に行ったら、けっこうな盛況ぶり。あいかわらず野菜は高いが。
 サトイモと青唐辛子、ヨーグルトという知らない人が見たら珍妙な組み合わせの買いものをし、さらにテナントのテイクアウト焼き鳥で「カシラ」「砂肝」「レバー」を買う。

 夜は、とりあえずビールに買ってきた焼き鳥、その後、すばのスープに使った豚スペアリブの煮込みをごはんにかけて食べる。屋台のことをとやかくいう割には、大ノンベジである。まあいい、ここは日本だ。

 その後、友人からいただいた猫の本を読みはじめ、午前3時くらいまでかけて一気に読了。我が家の猫のおかげで、まんざらではない人生を送ることができたことに感謝した。