マサラ日記     previous«  »next

12月30日(金)
           

 午後、友人の「タイのことばと文化」に関する原稿について、ご本人と打ち合わせ。
 たまにこうした依頼を引き受けるが、他の方が書いた原稿を読んだり、助言めいたことをいったりするのは、自分のこと以上に緊張する。
 幸い、ほぼ手を入れる必要のないもので、最低限の微調整で完成しそうなめども立った。光明が見えるとうれしいものだ。

 その後、年賀状を書くためのペンを探して阿佐ヶ谷南口の商店街をブラブラ。厚焼き玉子、まぐろのサク、伊達巻にかまぼこ、お飾りや鏡餅。商店街は正月一色だ。おせちやお飾りに縁のない私としては、どうも乗り切れない。

 ここのところ年賀状にはインドで購入した絵葉書を使っている。さすがインドというべきか、紙質が悪いらしく、ふつうのペンだとやたら相性が悪い。どんなボールペンでもすぐにかすれてくるし、サインペンだと不意ににじんだりする。
 結局、でくるだけ太くて、書き味のいいボールペンを使うのが唯一の対策。
 とはいっても、もともと私は名うての悪筆。どちらにせよ、できた賀状は読みにくいこと、はなはだしい。

 それじゃあ、パソコンで印刷すればいいだろうという意見も出るだろうが、インドの絵葉書は妙なサイズだし(だから80円切手を貼る)、いくつもの種類があってレイアウトが皆違う。だから手書きが一番速いのだ。

 以前は毎年、日本で年賀状を書いて、現地で切手を貼りエアメールで出すことが続いていた。
 このとき最大の問題が切手の貼り込み。特に日本からノリを持っていかないと、悲惨なことになるのが常だった。
 何しろインドのノリはごはん粒なのである。このノリが郵便局に置いてあって、人ごみの中で作業するのだが、えらく貼りづらい。数枚程度ならまだしも、100枚程度の賀状にごはん粒のノリで切手を貼るのはとんでもない重労働であった。

 ともあれ、商店街の文具店で太いボールペンを手に入れることができた。
 ついでに同じ阿佐ヶ谷の沖縄食材の店で、昔よく通った飯田橋の沖縄料理店「島」の自家製麺を見つけ、年越しそば代わりに買う。

 帰り、西荻窪のスーパーに寄ったら、野菜類がバカ高。年末であることと東北北陸の寒波等の影響か。地味にもやしやトウミョウなど買って帰る。
 これから、沖縄そばに入れるソーキ(豚スペアリブ)を煮ながら、年賀状書きだ。

(日記を書いているときのBGM:またもストゥージズ)