マサラ日記     previous«  »next

10月4日(火)

 昼、「讃岐うどん」のぶっかけを食べる。大きなチェーンではなく、個人経営のこじんまりしたお店で、安いわりになかなかの美味。

 そばも好きだが、量のわりになぜあんなに高いのか。都内の名店のほとんどが、五口ぐらい箸でたぐれば、もり一枚が終了する。いくら手打、いくら国産そば粉使用でも、あまりに高飛車な価格設定だ。はっきり申し上げて、企業努力が足りないのではなかろうか。

 というわけで、私は「うどん派」である。
 讃岐もいいが、大昔、尼崎や西宮在住だったこともあり、関西のうどんも好きだ。とくにたっぷり刻んだ揚げをのせた「きざみ」、あるいは、薄味のつゆと甘辛の具のコントラストが素敵な「肉うどん」など、本場で食べるとホント、バカウマ。

 みそかつに代表される名古屋料理は苦手だが、「味噌煮込み」や「きしめん」は好物だ。

 山梨の「ほうとう」も素朴な味わいがいい。かつおや煮干のだしを使わず、肉や魚介を具としても入れないのがふつうだから、日本にめずらしいベジタリアンメニューとしても貴重な存在だ。

 昔、仕事でよく群馬方面に出かけていたが、あちらには「お切り込み」という、やはり腰が強くて、具もたっぷりなうどんがあっておいしい。

 そんな群馬在住の知り合いの養豚家に教えてもらったのが、「ジャブジャブうどん」。
 なすやにんじんの薄切りといった具を入れた、薄味のしょうゆ味のつゆ(だしはかつおぶしや昆布、あるいは煮干でとる)を冷やし、そこにゆでてやはり冷やしたうどんをつけて食べる。つゆが薄味なので、うどんもろともズルズルすすれるわけで、「ジャブジャブ」なのだ。
 実際やってみると、これはかなりおいしい。だしをとるのがめんどうくさい私は、干しえびを水につけ煮立てたところになすやにんじんの薄切り、さらにはだしも出るきのこ類を加え、しょうゆや酒、あるいはみりん少々を加えて冷やし、つゆにする。
 一応は冷やしだが、うどん、つゆともあつあつの釜揚げうどんにしてもいける。おすすめだ。