マサラ日記     previous«  »next

11月21日(日)

 「大根入りオニオン・サンバル」とインディカ米で「サンバル・ライス」をつくり、朝食にする。ほんとうはもっとサンバルを増やした方が好みだが、量がこれだけなので仕方がない。まあ、それだけでも十分な風味だったが。

 サンバル・ライスというのは、南インドならではの手軽でおいしいごはん料理のひとつ。豆と野菜のカレー「サンバル」とごはんを小鍋などでミックスし、サッと煮立てて仕上げる。サンバルとごはんの配合割合や火加減でいろいろな味になるのがおもしろいし、ギーや刻んだトマト、塩、香菜などを混ぜ込むことで、さらに風味が変化する。

 日本式のカレーが中途半端に余っても、同じように鍋の中でごはんとミックスしながら軽く火を入れるといい。けっこうおいしい「ドライカレーもどき」ができる。

 こちらは夕食。ごはんに「マスル・ダール」の煮込みをかけた。マスル・ダールは、いわゆるレンズ豆の皮むき挽き割りでオレンジ色をしているが、煮ると黄色っぽく変化する。ムング・ダール(緑豆の挽き割り)とともに、事前の浸水なしで手軽に調理できるので、常備しておくと重宝だ(「ダールカレー」のレシピは『カレーな薬膳』ほか拙著にいくつかのパターンを掲載)。
 上のグリーンは、ちょっと季節はずれなモロッコインゲン(インドだと「ブロードビーンズ」というのが、よく似ている)の南インド風香味炒め「ポリヤル」。
 インド亜大陸ではダールやチャナ・マサラに代表される乾燥豆をよく食べるほか、グリンピース、インゲンほかの生豆もよく食卓に上がる。さやつき、さやなし、いろいろあるのも日本といっしょ。生のグリンピースであれば、日本だったら「豆ごはん」にするが、インドならば「生グリンピースだけのカレー」が香りもよくて美味(日本でつくるには価格を考えるともったいない気がして、私もつい「豆ごはん」にしてしまう。一方、冷凍グリンピースだけのカレーをつくっても風味がイマイチだ)。グリンピースだけを具にしたサモサもおいしい。