マサラ日記     previous«  »next

11月19日(金)

 いつも香菜を買う西荻窪の八百屋で、「グリーン・アスパラガスが100円」というのを買う。当然この季節だから輸入物だろう。しかし、大ぶりなものが7、8本でこの価格なのだから、お買い得であることに間違いはない。

 じつのところ、グリーン・アスパラガスを買うのは数年ぶりのこと。理由はかんたんで、同居人の大嫌いなもののひとつがこれなのだ。本人がインドなので、たまにはこういうのを買うのもわるくないだろうということで、皿一杯に相当するアスパラをバターで炒めて食べた。ビールの肴によしだ。

 昨日は福島産の「トウミョウ」を買った。一袋100円。加熱するとかさがグンと減るが、それでも安いことに変わりがない。

 近くのスーパーを見ていると、このトウミョウやもやし、タイ産のオクラ、中国産のブロッコリーといった安価な野菜の売れ行きがよさそうだ。まあ、こういう状況ならば当然といえば当然だが、今までトウミョウってそんなに人気あったっけ? という感じでもある。

 中国料理店、あるいはマレーやシンガポール料理店で「トウミョウ炒め」があるとよく頼む。空芯菜も同様で、タイやベトナム料理も含め、よくオーダーする。中華や東南アジアの青菜炒めって、どれもおいしい。でも、寒いときのメニューという感じは希薄だ。

 今シーズンは松茸を食べていない。まるで食べたいとも思わないので、ぜんぜん惜しいとは思わないが。日本人ぐらいだ、あんなに松茸を珍重するのは。考えようによっては「ほこりかカビ」のようなにおいじゃないか。焼いたものならまだしも、土瓶蒸しならふつうの茶碗蒸しでも十分いいと思うし、「松茸ごはん」なら「かきめし」の方が好きだ。「松茸のてんぷら」なんてものもあるが、食材を殺している感じでセンスがわるいと思う。
 国産の超高値の松茸と同じ金額出すなら、少なくとも今なら「上海ガニ」のほうがぜんぜんいい。あるいはふぐや高級な寿司でもオーケーだ。