マサラ日記     previous«  »next

1月24日

 今年最初の料理講習を川崎市溝の口で開催。
 いつもながら参加者の方には概ね満足だったようで、こちらもホッと胸をなでおろす。

 前日金曜日は北インド料理の師匠、フセイン氏と市川のインド料理店「サプナ」で会食。料理もおいしく、ためになる話をたくさんうかがう。また三年ぶりぐらいに、長男のアフザル君とも再会。思えば、彼には十年近く前のデリー探訪などでずいぶん世話になった。彼も日本滞在が長くなり、ずいぶんとたくましくなったのが印象的。

 そんな感じで連日インドネタには事欠かないが、ダメ押しをひとつ。

 夜、つれあいといっしょに「ビート・アンド・キューティ・ツアー・グループ」というインド古典舞踊グループを主宰するバラタナティアム・ダンサーの横田ゆうわさんから電話。聞けば、マドラスに長期滞在のはずだったのが、体調不良から急遽日本へ帰国したとのこと。

 彼女との会話中、とりわけ私とふたりピタリ意見が一致したのが「基本的にインドの医療はダメ。信用できん」ということ。

 かなり前(1980年代)の「地球の歩き方」には「インド人医者はイギリス留学者なども多く信頼できる」とか書いてあったが、われわれの体験からすれば、まったくインドの医療体制は信頼できない。

 私の場合、インドの眼科医は網膜はく離をまったく指摘できなかった。
 帰国後、日本の大学病院で診てもらったら「これ以上放っておいたら失明ですよ」とのことで緊急手術。おかげですっかり私の左目は視力を失って、今でもえらい目に会っている(デビッド・ボウイも片目は見えないからまあいいか、などと自分を慰めることも。意味ないか?)。

 ほかにもインド医療の恐ろしさには枚挙に暇がない。あれじゃあ、平均寿命もなかなか伸びないだろうというのが本音だ。

 もしインドで重大な病気やけがをしたら、現地の医者のいうことはそこそこになるべく早く帰国する。これが正しいやり方だと思う。自分の身は自分で守るしかないのだから。