Director: Lawrence Kasdan
Cast: Kevin Kline, River Phoenix, William Hurt, Keanu Reeves,
Tracecy Ullman, Joan Plowright...
ドタバタではないけれど、まぁ、これはコメディです。実際にあった事件がもと、っていうのがミソ。
Kevin Kline 扮するイタリア系アメリカ人ジョーイ。ピザ屋を営む彼は、東ヨーロッパ移民のロザリーと結婚、彼女の母親と3人で暮らしている。彼は、まぁ、かなりの女好きで、所有しているアパートに住んでいる独身女性とイイことしながら、日々幸せに暮らしている。ピザ屋には、雇い人 ディヴォー (River Phoenix) がおり、この子は女主人、奥さんに惚れている。ある日、奥さんがダンナの浮気に気付く。腹立てた彼女に母親が加勢し、殺人とバレないよう、殺す計画を立てる。片や、奥さんビイキの雇われ人ディーヴォは、なんとか奥さんの力になりたい。 ・・・で、殺人計画を知った彼は、服役経験のある兄ハーラン(William Hurt) を巻き込み、奥さんの手を汚さずに主人を殺す計画を立てる。William Hurt のダチは、マーロン(Keanu Reeves) なんだけれども。この映画の彼も、バックマン家の人々の彼と同様、どうも『うだつ』のあがらない、実社会から相当ズレてる男の役です。まぁ、ひらたく言うと、2枚目、ではなくて、間抜けなジャンキーって感じ。シャープな2枚目を演じる彼を見てしまっていると、なんか、見てくれだけの役者、みたいな感想を持ってしまいますが、こういう役の彼(実は、『スピード』より、もっと前の作品なんですが)を見ると、『や、彼って、いい役者じゃん』って思える。
ココから先は、この映画のポイント(ワタシが記憶している限りでの)ですので、映画をご覧になりたい方は、読まない方がいいです。
妻とその母は、睡眠薬を多量に飲ませて彼をあの世行きにしようとたくらむ。かたや、ディヴォー+兄+友人は、銃を持ち出し、一発でしとめよう、という計画を立てる。
妻とその母は、ダンナの大好きなミートソースのパスタを夕食に用意しますが、実は、このソースには、致死量に相当する睡眠薬が混入されています。そうとは知らないダンナは、TVで大好きなスポーツ中継を見ながら、おいしい、おいしい、と何回も『おかわり』しちゃいます。母と娘は、いつぶっ倒れるか、いつぶっ倒れるか、って思いながら様子を見ていますが、彼は死なない。たらふく食ったあと、『なんか・・・。眠くなってきたから。悪い、先に寝るよ』と言って寝室へ。そして暴睡。そこへ、Wiiliam Hurt, River Phoenix, Keanu Reeves がやってくる。睡眠薬、失敗みたい、って聞くと、ピストルを見せ、まっかせなさ〜い、と寝室へ。そして、頭を狙ってぶっ放す。死んだ?? 血が出てるから、タマは当たったでしょう?これで生きてはいられないだろう・・・。
部屋を出て、階下で母と娘に報告。憎らしい夫でも、なんか、殺してしまったことが恐ろしくなり、泣き出すふたり。・・・そこへ、死んでるハズの夫が、2階の寝室から降りてきて『水・・・、くれないかなぁ・・。なんか、すっごい、気分が悪いんだけど・・・。』
全員が顔を見合わせて、『???撃ったんじゃないの? 生きてるの?幽霊なの?』なんか言ってるうちに、後悔し始めた母と娘は彼を病院に運ぶ。罪を認めて有罪になり、ムショに入れられる。入院した夫の所に、イタリアから実の母が見舞いに来る。ことの顛末を知らされている母は、見舞いに来たというのに、女癖悪い息子の頭をぶん殴る。この、バカ息子が、って言って(笑えます! イタリアの母ちゃん、強い!)母親は、嫁さんに申し訳ない、って義理の娘の肩を持つ。
笑っちゃった『事実』というのは、実は、本当なら、William Hurt の撃ったタマで、普通は死んでしまったハズが、その前にたらふく食ったミートソースに含まれていた睡眠薬が、出血のスピードを鈍らせたので、死に至らなかった、というもの。マジ?
エンディングは、とりあえず(ウソかホントか)改心した夫が、妻とその母の出所を出迎えて、殺人未遂(自分に対する!)の妻に、『夫が』謝って仲直りする・・・。
実話、っていうのが、ホント、すごおい!