くわがたの思い出
それは私が小学生のときの真冬のある日だったと思います。お風呂に入ろうとして服をぬいでいるときにふと足下を見ると、なんとくわがたがいるではないですか!ホコリにまみれて動きも弱々しいですが、まぎれもなく生きたくわがたです。こんな真冬に生きたくわがたがいるとはまったくの驚きでした。おそらくそれは夏にだれかからもらって飼っていたひらたくわがたが床下にでも隠れていたのだと思われます。(最近得た知識ですが、おおくわがたは2-3年は生きるようです)
とりあえずその日は砂糖水を与えておきました。
翌日、そのことを学校で友達に話すと「絶対にうそだ!」といってぜんぜん信じてもらえません。そこで、その翌日、くわがた君を胸のポケットに入れて学校に持って行って見せてやると、その友達は信じられないといって驚いていました。
で、そのくわがた君ですが、実は私はすっかりもてあましてしまいました。最近のようにおもちゃ売り場でかぶとむしやくわがたの飼育セットを売っていたわけではないので(少なくとも私の住んでいた田舎では)、えさや飼育箱に困っていました。しかたがないのでそのまま裏庭の木に放してやりました。あのくわがた君、その後どうなったのかなぁ。真冬の屋外に放すとは今から考えるととても残酷なことをしたように思います。
(Jul/31/1997)
(Aug/11/1997修正)
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