疑問2. 恐竜の呼吸法は?

鼻口腔、気管、気管支など肺に入らない空気を死腔といい人の場合は30%程度になる。首が伸びると当然死腔が増える、恐竜が繁栄した頃はCO2濃度が高く酸素濃度は低かった。 CO2がたまれば呼吸を抑制することも起きるためかなり頻回に呼吸をおこなう必要があると思われる。呼吸とは”酸素を取り込むこと”と”CO2を排出すること”である。首に死腔になる長い気管を持つ恐竜の換気が横隔膜による肺への呼気期、吸気期の2サイクル呼吸で可能なのだろうか?
       

最近鳥が恐竜の子孫であるという説から恐竜は鳥の呼吸システムの原型ではないかといわれており、人の吸ってはいての2サイクルの肺呼吸とは違うと言われてきた。

鳥の呼吸システムは後気嚢、肺管、前気嚢に分かれており、肺は哺乳類の場合と異なって管状になっている。吸気の際、外気は後気嚢へ、呼気の際は後気嚢内の空気は肺管に流れ、肺を通過した後に前気嚢にため込まれていた空気は排出されるという一方向の流れになっているため死腔はなく、吸気と排気が混ざらないため低い酸素濃度でも十分な血中酸素濃度が得られ高地でも活動できる。
このシステムで恐竜も繁栄できたのだろう。

もとへ