ハクビシン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ハクビシン(白鼻芯, Masked Palm Civet, 中国語 果子狸:クオツリー、gu?zil?)は、ネコ目(食肉目)ジャコウネコ科に属する動物である。学名はPaguma larvata。その名の通り、額から鼻にかけて白い線があることが特徴である。東南アジアから中国を中心に分布している。日本に生息する唯一のジャコウネコ科の動物である。

植物質の餌でも育ち、捕獲も容易でそれなりに人に馴れ、飼育もできる。そのため戦時中に軍需の毛皮・食肉を得るため、寒冷な気候の高地や東北地方に密かに占領地から持ち込まれ、各地で研究飼育された獣の一種で、個体が逃げ出したり放棄されたりして繁殖したともいわれている。人家近くに生息して屋根裏でも繁殖する。子どものうちはよく人に馴れて愛くるしい。リスやネズミに比べてかなり大型の獣である。さらに農作物の被害も大きいが戦前の生息記録が無いという。

植物食中心の雑食性で、果実、種子、小動物、鳥、鳥の卵などをたべる。なかでも果実を好む。熟した果実や野菜など見つけると毎夜同じ路をたどって侵入するので獣道が形成される。木登りが得意である。樹洞、タヌキなどの使い古しなどの巣穴などを棲みかにする。民家の軒下・屋根裏などに住みつくこともある。夜行性で、昼間は住処に潜んでいる。

ハクビシン
分類
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 哺乳綱 Mammalia
目 : ネコ目(食肉目) Carnivora
科 : ジャコウネコ科 Viverridae
亜科 : パームシベット亜科
Paradoxurinae
属 : ハクビシン属 Paguma
種 : ハクビシン P. larvata

学名
Paguma larvata
(Hamilton-Smith, 1827)
和名
ハクビシン

もとへ。