ジャンボ! アフリカ 〜24.フラミンゴのいる湖ナクル湖へ〜
ほろ苦い想いを残して赤道を離れ、北半球に入る。ニャフルルの町を抜けた後、再び別の場所で、今度は止まらずに赤道を通過して南半球に戻る。 鉄道も通っているという賑やかなナクルの町を通過し、12時前、ナクル湖国立公園のラネットゲートに到着。 ゲートを入るとすぐに車は森の中に入っていった。この木立の向こうにナクル湖がある…と思ったら、いきなりその中にロスチャイルドキリンが現れた。アカシアの葉っぱをムシャムシャ食べている。時々バブーンにも会いながら、乾いたオフロードの道をしばらく走った後、12:45レイクナクルロッジに到着する。 ここもブーゲンビリアなど色とりどりの花に囲まれ、プールがあって、南の島に来たようだった。 ところで、ここのロッジはホースサファリ、そう、馬に乗ってのサファリをやっているそうだ。日本出発前の情報収集では全然知らなくて、ここに来て初めて知った。1時間で30ドル。う、う、う。でも馬に乗って、この大自然の中を歩いてみたい。ちょっと心がグラグラ揺れる。けれど、「この天気じゃ一雨来るよ」と言われ、迷った挙句、結局乗らなかった。ロッジに着き、食事を食べてしばらくは真っ青な青空が広がっていたが、3時過ぎた頃突然曇に覆われいきなりザーッと雨が降り出した。 雨は30分ほどで止み、16時からのサファリドライブでは厚い雲が垂れ込めていたが、遠くには夕焼け色の空も垣間見えた。 車がロッジを出ると、まずは周りの草原にインパラやトムソンガゼル、グランドガゼルの姿が見える。 草原の道を下り、森の中に入ったり、再び草原へと登ったりを繰り返しながら車は走って行く。その途中、カロも5年ガイドしてきて2度しか見たことがないというシマハイエナにも出会った。シマハイエナ君は急ぎの用があるのか、ずっとトットコトットコ走りつづけていた。 途中、オスのグランドガゼル同士の決闘場面にも出会った。 すり鉢状の地形の底にあるようなナクル湖に徐々に近づいてくる。 フレッドさんが、遠くにシロサイの親子がいるのを見つけてくれた。ロスチャイドキリンもアカシアの葉っぱを食べている。 やがて、車はナクル湖のほとりに着いた。 車から降りてもいいよと言われ、カロと一緒に湖のほとりを歩く。所々砂と違って白く染まっているのはフラミンゴのフンや羽が落ちているのだ。他の人の旅行記で、ここを歩いたらズブズブはまったと書いていた人がいたが、時期が違うからか全然はまる感じはしなかった。そして、足元には所々塩の結晶が出来ている。ここナクル湖はソーダ湖なのだ。 湖のほとりを少し走って移動すると、別の場所にはペリカンとアフリカハゲコウもいた。 ドライブ終了時間も近づいてきたので、そこから湖を離れ、再び森に入って行く。 連絡用の無線が騒がしくなり、フッレッドさんも少し車のスピードを上げてある方に走り始める。着いた先の、とある木の周りは、すでに数台のサファリカーが取り囲んでいた。 フレッドさんが、少しでも見えやすいようにと、先着していた車の間に上手に割り込んでくれる。ヒョウは何やら側にあるモノをくわえて動かそうとしているようだ。「インパラの首!」とカロが言う。上手にくわえてヒョウが立ち上がったとき、見事なインパラの生首が見えた。頭も角も完全だ。ひぇぇ〜、すんごい!!よく、アメリカとかヨーロッパで、鹿やトナカイの首から先だけを使った壁飾りを見るけど、そのまんま同じ物が作れそうだった。 雲が多い分、早くに薄暗くなり始めた中をロッジに帰るが、ここまででライオンはメスだけど一応はビッグ5を見れたわけで、なんだか嬉しくなってしまう。 この日のロッジでは、夕食時に各テーブルをお兄さんがギター片手に弾き語りをして回っていた。リクエストした曲を演奏して歌ってくれるのだ。ケニアの曲はわかんないな〜と思って『ジャンボ』をリクエストする。そしたら、後で違うテーブルではビートルズを演奏していたので、ちょっとコケた。でも、おかげで『ジャンボ』の歌、マスターしちゃったもんねぇ?? それから、ロッジの水道の水は微妙にしょっぱかった。カロに「ナクル湖から水を引いているの?」と聞いたけど、井戸水だと言う。でも、湖が近いから影響があるのかもしれない。 |