◆◆◆トリフェルズ魔法学園◆◆◆
● 製品データ | |||
タイトル | トリフェルズ魔法学園 | ||
発売日 | 2000年4月20日 | メーカー | アスキー |
定価 | 5,800円 | ジャンル | 恋愛シミュレーション |
廉価版 | アスキー・カジュアルコレクション/2001年10月4日/アスキー/ 2,000円 |
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関連商品 | エーベルージュ関連でドラマCD多数。本ゲームの攻略本は無さげ。 | ||
● 評価 | |
外見衝撃度 | 女の子大集合!のパケ絵ですが、よく見るとソーセージのCMの ように瞳がイっちゃってる女の子も・・・。 |
★★ | |
超越世界観 | ありがちな魔法世界ファンタジーです。 |
★ | |
声優度 | パートボイスで残念。そしてエーベルージュ本編とは異なる声優で すごく残念(というかギャルゲーでそれってありなの?)。 |
★★ | |
演出度 | イベントシーンの一枚絵は問題なし。通常画面のチビキャラアニメや 選択画面で選ばなかった女の子の表情変化もいい感じ。 |
★★★★ | |
時間報奨 | 最後に本命のバレンタインチョコもらえると、やっぱりうれしいです。 |
★★★ | |
牽引力 | 世界のヒミツとか、謎持ちキャラのヒミツとか、そういうのはラストで 明かされないんですね。残念。 |
★★ | |
ゲーム性 | ライバルキャラとの(女の子)争奪戦というテーマで、うまく オリジナリティ出してます。 |
★★★★ | |
快楽性 | ちょっとデータセーブ関係とシーン切替えが重いかな。 |
★★★★ | |
芸術点 | いろいろ事情があったのでしょうが、本編と異なる声優さんってのは かなりがっかり。先生、大谷育江のコーが聞きたいです・・・。 |
★ | |
所有価値 | エーベルージュ世界のファンなら。 |
★★ | |
総合評価 | 多少肩透かし食らう部分も含めて、まさにファンアイテムです。 遊べるけど、ゲームとして繰り返しプレイするのはややキツイ。 |
50点 |
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● コメント | |||
イントロ | |||
トリフェルズ学園を舞台に、男女11人の初等部(小学校高学年)生徒がイベントを通じて仲良くなるゲームです。プレイヤーは男の子の一人となり、2年後のバレンタインデーに女の子から最も多くのチョコをもらうことが目的です。 女の子と親しくなるイベントは、スキー・海水浴・魔法祭(文化祭)・降誕祭(クリスマス)の4つで、これを1年で行ない、2周した後に告白タイムです。果たしてあなたはライバルより多くのチョコを、そして気になるあの娘から本命のチョコを、もらうことができるでしょうか。 プレイヤーが選択できる男の子は以下の4人。ライバルキャラ(CPUまたは2Pプレイ)もここから選びます。 ・カレナック・ルシヨン:癖がなく人畜無害な普通の男の子。誰にでも優しい、いわゆる「いい人」。エーベルージュ本編の主人公。 ・スタンベルク・バルセロス:キザで金持ちで二枚目、典型的なライバルキャラ。降誕祭のイベントは彼のお屋敷で実施。 ・ネルト・ケンダーマン:話好きでお調子者の三枚目。クラスに一人はいる笑わせることが生きがいのタイプ。 ・バイケル・デラーケン:いたずら大好きいじめっ子。内心では好きな女の子をついついいじめてしまう自分の本心に気づいてもらいたい。 ヒロインさんたちは以下の7人。♂が混じってますが、理由は後述。 ・アリエル・ヴォルニッシュ:神秘的な雰囲気を持った本作オリジナルのヒロイン。たまに寂しそうな顔つきをする、謎持ちキャラ。 ・エルツ・キルケニー:意地悪だけど優しい。女優になるのが夢。 ・カステル・アンダルシア:高飛車系わがままお嬢様。根は優しい(らしい)。 ・コー・ダインハート:動物(特にペンギン)大好きお子様。 ・ノイシュ・アマルフィ:エーベルージュ本編のヒロイン(でも♂)。なよっとした感じの男の子。ちゃんとズボンはいてるし、一人称もボクだが、ゲームの駒的には女の子扱い。 ・フェルデン・マテウセス:物静かで本と花が大好き。眼鏡はかけてません。 ・リンデル・ファルケン:男勝り系。負けず嫌いで攻撃魔法が得意。 |
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レビュー | |||
この「トリフェルズ魔法学園」は、ゲームジャンル的には恋愛SLGにあたりますが、そのゲームスタイルは他に類を見ない新鮮なものです。スキーや海水浴といった、他の恋愛SLGにおける大きなイベントのみを抽出し、その期間内の行動だけで好感度が決まるシステムです。また、ライバルと1対1で競い合い、女の子の心がどちらに傾いているかは一目でわかるシステムのため、攻略に必要とされることは全てのシーンを取りこぼしなく回収することではなく、ライバルより少しでも多くの好感度を稼ぐことであると言えます。この目に見える目標によって、恋愛SLGにありがちな間延びした展開(一連のイベント発生を逃したために、ただパラメータを上げるだけの展開)はなくなり、常に緊張感のあるイベントを連続して体験できるようになっています。 ではその斬新なゲームシステムの説明をば。1つのステージは2日間で構成されており、1日は「遊び」→「昼食」→「遊び」→「おやつ」→「遊び」→「夜這い」(2日めは「夕暮れの語らい」)という構成になっています。「遊び」は女の子達が提示する3種類の遊びの中から1つを提示し、その遊びをしたかった娘や、プレイヤーキャラ自身と遊びたい娘(既に好感度が高い娘)と一緒に遊ぶことになります。「昼食」はライバルと2つのテーブルに別れ、どちらのテーブルが食事中に盛り上がったかを競うバトル。「おやつ」や「夜這い」は、特定の女の子に声をかけるチャンス。そして2日間の中で女の子に「夕暮れの語らい」を提案し、了承してもらえればイベントの最後に熱いひとときを過ごすことができます。 なお、「遊び」にて他の遊びをする女の子に声をかけたり、「昼食」を盛り上げたり、「夕暮れの語らい」を提案したりと積極的に女の子へ攻勢をかけることもできますが、これらの行動はAP(アクションポイント)を消費するため、配分を考えずに行動すると後で苦労します。APは昼食を摂ったり、おやつを自分で食べたり、夜這いをせずに早く寝たりすれば回復しますが、これらの行動シーンは普段話したことのない女の子にも声をかけられる数少ないチャンスでもあるので、積極的に行動したいところ。このジレンマの匙加減が実にうまくできています。 最終的に2年間でトータル8つのイベントをこなし、バレンタインデーに本命チョコをもらうことができれば、その女の子とのエンディングが迎えられます。複数の女の子から本命チョコをもらえれば、その中から選択。同時に4人までは何とかなりそう。 総評: ミニゲームとイベントの連続で、中身を充実させた新しい恋愛SLGです。その点は評価できますが残念な点を少々。エーベ世界の肝ともいえるヒロイン・ノイシュは、12才までは性別が定まらず、それまでの行動によって男にも女にもなりうる種族の一人です。本編では女の子と同様に攻略できるルームメイトとして登場し、前半部で好感度を稼いでいれば後半からは女性として登場する、魅力的な?キャラでした。しかしこのゲームでは攻略こそできるものの、無事エンディングを迎えても男の子のままという、美人局をかましてくれます。これにはひどくがっかり。 また、新キャラであるアリエルは、神秘的な雰囲気と謎のつぶやきと不可解なイベントが時々発生するミステリアスなキャラですが、その正体はエンディングでも明かされることはありませんでした。引っ張っといてそれはないですよ・・・。 |
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攻略ガイド | |||
狙った女の子から本命チョコもらってハッピーエンドめざすだけなら、その子を集中攻撃していればいいので簡単。チョコ数競争に勝ちつつ、本命チョコを2〜3個もらえることを目標にしてプレイするとやり応えあり。なのでそのやり方を解説。 女の子のランク訳は、本命1人、愛人2人、取り巻き2人、放置2人という感じ。愛人は、本命の好感度が充分だと思ったらたまにイベント見てあげると、最終的に本命チョコをもらえるかもしれない。少なくともイベント3つは見ておきたい。取り巻きは、イベントまでパワーを割かないが、遊びや食事に勧誘したり、おやつあげたりでライバルより上の好感度をキープ。放置は眼中になしで。 あと、細かいTIPSを少々。 ・男の子によって、女の子が持つ最初の好感度は異なります。カルナック>スタンベルク>ネルト>バイケルの順。まぁ全体的な難易度はシビアじゃないので、バイケルでもカルナックに充分勝てますが。2人プレイのハンデにしても良い。 ・1イベントに供給されるAP40ポイントはきっちり使い切ること。CPUは余らせがちだがそれにつられないように。初日が終わった時点で、「夕暮れの語らい」約束取り付け済みで16ポイント残っていれば充分。 ・一番戦略性を要求されるのが食事イベント。食事後に得られる好感度は、女の子全員に影響するので絶対取る。具体的には・・・ 1)席争奪戦では、こちらのテーブルに男の子2人が来ないようにすれば充分。男の子が2人来ちゃうと、どう頑張っても女の子は3人しか来ないのでそれは絶対避ける。 2)こちらのテーブルが、男の子、女の子3人、空席なら対決を仕掛けて女の子を取ってくる。まず男の子と話し(その後の対決で援護してくれる)、対決は「早食い」(ボタン連打)を選ぶ。これでOK。連打はとにかく早くではなく、タイミングがあるらしい。 3)隣のテーブルと好感度を見比べながら会話すること。吹き出しのおたまじゃくしの数が最終的に相手より1つでも多ければいいので、途中で勝てると判断できたら「食事する」でAP回復に努めても良い。「みんなで話す」はバクチ性が高いので、最初に使うか、どうしても勝てないときに起死回生で使うくらい。 |
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出演声優 | |||
菊池志穂、林原めぐみ、白鳥由里、かないみか、今井由香、笠原弘子、三石琴乃 | |||
関連ソフト | |||
エーベルージュ(SS、PS、PC/タカラ等) |
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