◆覚悟のススメ◆

 

 ● 製品データ
タイトル  覚悟のススメ
発売日  1997年3月28日 メーカー  トミー
定価  5,800円 ジャンル  対戦格闘
廉価版  なし
関連商品  原作は同名のコミック(作者:山口貴由、秋田書店)
   
 ● 評価
外見衝撃度  パッケ裏に一切の説明文がなくて寂しい気もするけど、ヘタなこと
 書いてボロ出すよりよっぽどましです。
 ★
超越世界観  このゲームというより、原作の世界観がぶっ飛んでる(褒め言葉)
 ので、この点数。
 ★★★★
声優度  一応ボイス付きですが、対戦前の一言と技の掛け声程度。
 ヒロイン堀江罪子の声:堀江美都子は作者も大満足でしょう。
 ★★
演出度  対戦シーン・勝利ポーズ・戦闘結果画面・エンディングがこれほど
 淡白なゲームは、他にありません。
 −
時間報奨  無限にコンティニューできるので、気のすむまでどうぞ。
 ★★
牽引力  エンディングの一枚絵が唯一の牽引力かも。 
 ★
ゲーム性  1面の敵も最終面の敵も強さはそう変わらない。
 つまり、1面の敵に効くパターンはラスボスにも効いたりする。
 ★
快楽性  刺激がないこと以外、プレイしてて苦痛に感じるところは
 ありませんでした。
 ★★
芸術点  あの漫画をゲームにした、その点を評価して★2つ。
 ★★
所有価値  原作のファンでも、所有価値はない方向で考えてください。
 ★
総合評価  原作を知らないあなた、このレビュー読んで興味を持たないように。
 間違いなく後悔します。

32点

   
 ● コメント
イントロ
時は二十一世紀初頭。世界規模の地殻変動によってほとんどの建物が崩壊した、「北斗の拳」世界観の東京。ある日学園に、葉隠覚悟という生徒が転校してくる。無口で冷静、正義感溢れる彼に惹かれるクラスのアイドル堀江罪子は、戦術鬼と呼ばれる怪人に襲われる。そこへ助けに来たのは、鋼鉄の鎧を全身にまとった謎の男であった。実は彼こそが強化外骨格・零を装着した葉隠覚悟であり、戦術鬼を差し向けたのは理想社会建設をもくろむ覚悟の兄・散(はらら)であった。弱きを助ける正義の戦士・覚悟が今、散に戦いを挑む。

というわけで週刊少年チャンピオンで連載されていた中編コミック「覚悟のススメ」が対戦格闘ゲームとなりました。登場キャラは全部で7人。このゲームのオリジナルキャラはいません。
・葉隠 覚悟:主人公。強化外骨格・零を装着して人々の平和のために戦う。
・現人鬼(あらひとおに)・散:覚悟の兄でラスボス。強化外骨格・霞を装着して華麗に戦う。男性なのに巨乳の持ち主、霞も女性型フォルム(確か原作で「俺は性を超越した」とか言ってたような・・・記憶違いだったらスマン)。
・堀江 罪子:覚悟が転校してきたクラスの人気者。可愛くて世話焼き。
・葉隠 朧(おぼろ):覚悟と散の父。二人に戦闘術と強化外骨格を伝授した。自分も強化外骨格・雹(ひょう)を身にまとって戦う。
・大老・知久:散に絶対の忠誠を誓う爺や。翼を持つライオンに形態変化できる。
・血髑郎(ちどくろ):戦術鬼達の元締め。残忍かつ卑劣な戦い方をする。
・ボルト:散の居城の衛兵隊長を務める大男。散が作った強化外骨格・震(しん)を装着する。
レビュー
ゲームのモードはストーリーモードとVSバトルモードの2つ。オプションでは難易度、試合時間、ポイント数等を設定できます。オプションの中に「覚悟モードのON/OFF」という項目が在りますが、これは、メインメニューの名称や試合開始・終了の文字表示が原作の世界観に合った表示になるというだけ。どうせ原作知ってるファンしか買わないんだから、常にその状態でも問題なし。むしろON/OFF切り替えられる意図がわからんのですが(しかもデフォルトはOFF)。

ストーリーモードのほうは選択したキャラ以外の6人と対戦し、全員に勝つとエンディング。といってもスタッフロールの後に、キャラごとに異なる1枚絵が表示されて終わり。対戦前の掛け合いも、お互い一言ずつしゃべるだけ。もちろんストーリー開始時にあらすじや背景を示すこともありません。ゲームスタートでいきなり一人目と対戦開始。これのどこがストーリーなんだか。

格闘部分は、3Dポリゴンキャラクターが奥行きのない2D格闘ルールで戦います。軸ずらしや回り込みは一切なし。ついでに画面端もなし。時間制限ありなら一発当ててバックダッシュで勝利確定。
技の種類も貧弱です。4つのボタンが攻撃ボタンに割り当てられていますが(ガードはR1)、技の種類はレバーニュートラルとレバー前方向の2種類しかない。コマンド技も当然のごとくない(飛び道具が○ボタンだけで出るのはコマンド出せない人にはありがたいかもしれませんが)。画面下に体力以外のゲージがありますが、これまたよくわからない(マニュアルにも説明なし)。どうやら攻撃を食らうとこのゲージが増え、マックスになるとダウンすることを示しているらしいです。しかし、普通に連続技や大技を決めるとダウンさせることができるので、こんなゲージ気にしません。全く持って意味不明。
一応、「ガードキャンセルして反撃」がゲーム性らしいのですが、違うかもしれません。だってガードすらしたことないし。

総評:
対戦格闘ゲーム作成ツールの基本エンジンをテストプレイしてるような錯覚に陥ります。これ、時給800円くらいのバイトでしょうか?
攻略ガイド
まず、全キャラ共通の攻略法として、難易度標準設定のCOMなら何も考えずにパンチコンボ(→□□または□□□)を連打していればOK。キャラによってはよりダメージの大きい安定技があるのでそれを使っても良いです。例えば、散なら「螺旋」(△)が得意技だけあって通常技にしてはダメージが大きく、密着状態でヒットすれば2発までつながるので、こちらをオススメ。
難易度が高くなるとパンチコンボは反撃技で返してくるようになりますが、別の技で楽に勝てたりします。例えば、血髑郎なら○△△と出すと面白いように食らってくれます。
出演声優
堀江美都子、緒方恵美
関連ソフト
ギャラクシーファイト(AC等/サンソフト)、私立ジャスティス学園(AC等、カプコン)

 

   

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