◆◆◆マスモンKIDS◆◆◆

　

　● 製品データ
タイトル 　マスモンKIDS
発売日 　1998年6月25日 メーカー 　東芝EMI
定価 　6,800円 ジャンル 　戦術SLG
廉価版 　なし
関連商品 　なし
　 　
　● 評価
外見衝撃度 　ここまひ氏のキャッチーなSDキャラが前面に押し出されていて、
　危険な匂いはしません。が、氏がイラスト描いたゲームはどれも（略
　★★
超越世界観 　魔法王国の勇者と伝説の聖騎士が現代日本に飛ばされて来ます。
　彼らのカルチャーショックっぷりが楽しめる。
　★★★
声優度 　昔のFCソフトよろしく、セリフ文字の出る音がポポポポです。
　しかし猫面のキャラだけセリフ音がニャニャニャニャーなので★１個。
　★
演出度 　OPアニメが、シルエット多用で手間隙かかってない割にいい効果
　出してます。これぞまさに演出！って感じ。
　★★★★
時間報奨 　一応、主役キャラはレベルアップしていくけど、召還モンスターは
　レベルを引き継ぎません。これのどこがマスモンなんだか･･･。
　★★
牽引力 　ストーリーは一本道で、やや冗長。イベント絵が出てくるわけでもなく、
　チビキャラが会話するだけなので、牽引力は弱い。
　★★
ゲーム性 　SLGシステムの形態を取ってはいるけど、敵も味方もモンスターを
　毎ターン召還するので、数でつぶしあう大味な展開。
　★★
快楽性 　モンスターの特殊能力の効果が、使ってみるまでわからないのは
　不親切。また、データのセーブ／ロード時間が長い。
　★
芸術点 　現代にやってきたファンタジーキャラという、漫画ではよくある題材を
　真正面からゲームにしたところは評価できます。
　★★★
所有価値 　ここまひのファンなら。マスモンのファンはやめたほうがいいです。
　★
総合評価 　（外見衝撃度からの続き）中古屋でよく見かけるのは、買った人が
　騙されたと思う率が高いからでしょうか。

４２点
　 　
　● コメント
イントロ
こことは違う世界のお話。魔法王国ロッタイトは平和な国であったが、呪文審議会の長ガルードが古代呪文の解読法を発見したことから戦乱の時が訪れた。平和貢献できない呪文を封印するという国王の意に反したガルードや執務長官レイマーらは、反乱軍を組織してロッタイト城に攻め込んだ。狙うは宝物殿にある古代の魔道具、ガランの鉄槌。反乱軍はこの鉄槌に眠る強大な魔力を用いて、古代魔法の復活を企てていた。
一方、国王側の魔法騎士団長カイリ（主人公・17才の少女）と司祭ポーリンは、魔力封印の力を持つ古代の聖騎士を復活させることにし、各地に点在する彼ら４人の石像を訪れることにした・・・。

ゲームはいくつもの章で構成された戦術SLGです。章の始めに簡単なイベント（会話シーン）があり、続いて出撃準備（マスター＝召還者の選択、ショップで呪文書や宝珠の購入、呪文書の装備）があり、メインの戦闘フェイズに入ります。勝利条件を満たすとミッションクリアとなり、またステージイベントがあって次の章へ進みます。セーブは章の終わりか、戦闘中の途中セーブがあります。
レビュー
ミュージカル仕立てのOPアニメを堪能した後、いざプレイ。女淫魔が城に潜入して、ガランの鉄槌を奪おうとするので戦闘開始。早速出撃準備のためショップに入ると・・・「いらっしゃいませー。どれがいいかしら？」と先ほどの女淫魔が出迎えてくれました。え？
なんかもうこれだけでこのゲームの印象最悪。１章クリア後に改心してプレイヤーの軍団に下る予定の彼女が見切り発車したんでしょうか（でもその後、現代編の最初の章でまた攻めて来るし）。
とまぁこんな感じで全体的に説明不足＆不親切の嵐です。マスターが召還できるモンスターもキャラ・ステージごとに３種類と決まっていて、ステージが進むと勝手に新しい種族に挿げ替えられていきます。コイツ、（召還時に消費する）宝珠の量の割に使える種族だなぁと思っても次のステージにはもういないし。だからもちろんお気に入りの種族を鍛えて（レベルアップさせて）最後まで主役で引っ張っていくことなんてできない。これのどこがマスモンですか。

戦闘フェイズは、敵味方のマスターが召還するモンスターと、数人のネームキャラが戦場でわらわらと殴り合いします。しかしどのマスターも最大で１ターンに４匹のモンスターを召還できるので、そのうちフィールドはユニットで大渋滞起こします。それを解消するためか、戦闘ダメージがでかすぎです。モンスターは大概１〜２撃で昇天。殺られる前に殺れ、とでも言いましょうか回復呪文かけてる暇があれば攻撃したほうが有効です。ネームキャラはさすがにもうちょっと強いが、それでも４撃耐えられるかどうか。ちょっと前面に出すぎると、フクロにされてもうピンチです。

ストーリーの方は、カイリが４人の聖騎士を仲間にした後、最終決戦でガルードが鉄槌の魔力を暴走させてしまい、その場にいたネームキャラは現代の日本に飛ばされてしまいます。女子高生として転生したカイリは現地の日本人の手助けを借りて、この世界では総理大臣として悪さしようとしているレイマーを倒すため、再び散らばった仲間を集める冒険に出かけます。異世界で石像に封印されていた聖騎士達が現代日本では地蔵やモヤイ像だったり、同様に司祭→看護婦、フェロモン魔剣士→ホステスってのは安直というかもうちょっとヒネリが欲しいところ。現代日本に来て(周りに知合いがいない不安からか）改心して仲間になる元敵キャラもいたりして、それなりにくすぐる展開見せてくれるんですが、欲を言えばTS（性転換）ネタとかあれば一部で神ゲーに認定されたのに。

総評：
タイトルにKIDSとつけたのは子供向けなのかキャラデザインがSDだからなのかわかりませんが、ライトユーザへ請求している割には不親切なところがいただけない。それでも難易度がKIDS向けで頭使わなくても最後までクリアできるなら肯定的に見るつもりでしたが、途中の無茶な物量作戦の展開に激しく鬱。結果として虚しさのみが心に残りました。
攻略ガイド
お金は余りがちなので、強力な魔法書をどんどん購入して、ガンガン進んでいったほうが良いと思います。私はそうしなかったから、敵のモンスターが集団攻撃魔法かけてくる章で詰まってしまいましたとさ。＜終＞
出演声優
なし。
関連ソフト
マスターオブモンスターズ（PC／システムソフト）、ヴァンテージマスター（PC／日本ファルコム）

　

　 　

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