written by 史



FL最終形態
この世に送り出された最初のFL「デジコムベーダー('79)」から5年という歳月が流れていた。これを「初期」とするとすると、「スーパーギャラクシアン('81)」や「ドラキュラハウス('81)」が「黄金期」、「アストロサンダー7('83)」や「スターフォース('84)」が「終末期」というように、FL電子ゲームの歴史を「初期」「黄金期」「終末期」に3分類できるだろう。
 4*6ラインのFL画面を眺めて楽しむだけで十分であった「初期」から「黄金期」へそれでもFL管の搭載数が2倍以上へと進化、ユニットは業務用アップライト筐体を意識した奥行きのあるものへと改良された。モノクロ背景が描きこまれた透明セロファンを画面に重ねるアイディアが生まれたのもこの頃である。

では完成ともいえる「黄金期」から「終末期」にかけてどのような進化を遂げたのであろうか。「スターフォース」では自機の移動範囲6、敵機の移動範囲は58にまで及び、画面に搭載されているオブジェクトの総数は、ゆうに200を超えている。これは初期の10倍以上だ。敵機全てに爆破シーンが用意されており、自機に至っては場所によって爆破や噴射パターンが異なるといった凝りようである。

しかも、カウンターには数表示以外にゲームスタートの合図「GO」やゲームセレクト「G1-7」を表示するよう工夫されている。驚くべきことに、画面左上には「星雲」が点滅し、背景には星がスクロールしているのである。隙間なくみっちりと組み込まれ、一分の無駄もないこの画面をとくと見て欲しい。

後期になるほど豪華、大型に。
 
実在する幻

数が極端に少ないことでも知られているこのスターフォース。ここ最近まで画像も公開されず、謎のベールに包まれていた。当時の商業誌を調べてみても全くその存在を確かめることはできないのである。
出荷台数を知る術はないが、おそらく非売品任天堂G&Wスーパーマリオブラザーズよりも大幅に少ないことと予想される。幸運にも某所で見かけることがあれば、それは紛れもない『宝』だ。同社アストロサンダー7とともに電子ゲームファンの手によって発掘されることを願うばかりだ。












スターフォース銀河7大決戦・FILE2へ

スターフォース銀河7大決戦・7大ステージアニメ集へ