南極物語
NANKYOKU MONOGATARI −ANTARCTICAー
LCD CARD GAME/学研


Written by T鈴木





大ヒット邦画



もっとも売れた(興行収入が多かった)邦画って何でしょうね。
たぶん皆様は「千と千尋の神隠し」「もののけ姫」辺りのジブリ映画を思い浮かべると思われますが、実際その通りで、その上位をことごとくジブリアニメが独占しており、「日本映画=アニメーション」を印象付ける、如実なデータとして記録されています。

では、アニメを除く実写部門では、どうでしょう?
1位は「踊る大捜査線 THE MOVIE2」。
2位に今回題材となる「南極物語」(1983年)がランクインしており、「踊る〜2」が公開される2003年まで、実に20年間もトップの座に居続けたことになります。
う〜ん、凄い!(のかどうかよく分からん)

※この記事は2010年10月に書かれたものです。





「南極物語」とは?



◆あらすじ
1983年に公開された、実話を元に制作された感動大作。
昭和33年、南極昭和基地での越冬隊の活動は悪天候の為中止となり、その際、越冬隊と行動を共にしたタロ、ジロを始めとする15匹のカラフト犬たちは、南極の地に鎖に繋がれたまま、置き去りになってしまう。
餌もなく、過酷な極寒の地で生き抜こうとする犬たち。
そして1年後、再び南極にやってきた越冬隊が見たものは……。




何度もテレビ放送されたので、当然筆者も見ましたが、文句なしの名作だと思いましたね。
自然の厳しさ、過酷さを表す場面も果敢に描かれており、、特に氷山の割れ目にワンちゃんが落ちて死んでしまう場面はトラウマ……。
ちなみにディズニーによって2006年にリメイクされており、若干ソフトな表現になっているものの、こちらもなかなか良作のようです。





タロー!ジロー!



置き去りにされたところから
ゲームスタート
そんな「南極物語」が学研から電子ゲーム化されました!
当時の大ヒットぶりから考えると至極当然のように思われますが、まったくゲーム化に向いてない題材だけに、果たしてどんな作品になっているのか興味津々ですね!?

ちなみに学研(学習研究社)は映画制作の方にも関わっており、電子ゲーム以外にも書籍など様々なグッズも販売されておりました。

※PC-88などでも「南極物語」はゲーム化されていますが、殆ど映画と別内容のシミュレーションゲームとなっています。






生き残りサバイバルゲーム



タロ/ジロ(どっちだよ…)を操り、アザラシに氷山をぶつけてその肉を喰らい、越冬隊員が迎えに来るまで耐え忍ぶ、サバイバル感溢れるゲームです。
いやマジだって(笑

アザラシにぶつける氷山は道中で拾うことができますが、カモメに壊されないように注意!
アザラシを氷山で倒したらその肉を基地に持って帰り、瀕死の仲間に食わせましょう。
仲間は全部で5匹。
基地に戻った際、「元気だった仲間×3点分」の得点が入ります。
肉を持って帰るのが遅れ、5匹とも死んでしまったらゲームオーバーです。

とにかく素早くアザラシを殺すのが鍵だ!(ええぇ!?笑
アザラシに氷山をぶつけ、
その肉を仲間に持って帰ろう





迎えが来たぞ



船が迎えに来たら素早く乗り込め
そんな生活をしばらく続けていると、越冬隊員が船で迎えに来ます(これが健さん!?)。

素早く隊員のところまでタロ/ジロを移動させると、船に乗って1パターンクリア(+50点)。
その際、仲間の犬が全員元気であることが条件です。
もし1匹でも死にかけの犬がいたら、素早くアザラシの肉を取りに行かねばなりません。
もたもたしていると、越冬隊員は船に乗って帰ってしまい、ミスになってしまうぞ(酷ぇ)。

最高得点は1990点。
5パターンクリアすると、ミスが1つ消えるぞ。





学研LCD CARD GAME



ちなみに同タイプの「学研LCD CARD GAMEシリーズ」においては、先に紹介した「プーヤン」、または「ムーンパトロール」「トムとジェリーシリーズ」などが国内発売されており、どれもゲーム的には良く出来ているものの、なぜかこの「南極物語」以外は超入手困難となっています。

特に「ムーンパトロール」は超難関……。
シリーズコンプを目指すなら、どうしても「南極以外は手に入らないよー」てな状況に追い込まれがちですが(たぶん殆どの人がそうでしょう)、なぜか筆者は「南極物語」を一番最後に手に入れました(笑

必ずしも計算通り行かず、「運」「偶然」の要素が絡み合い、思わぬものが手に入ったり入らなかったり…。
こういうのもコレクションの楽しいところですね(たぶん)。
学研の「LCD CARD GAME」シリーズ





「南極物語」のパッケージ





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