ミスターフランケン |
Mr.FRANKEN |
LCD ソーラーパワー ダブルパネル/バンダイ |
Written by T鈴木 |
フンガーフンガー |
ドラキュラ、狼男と共に、世界3大モンスターに数えられる怪物、フランケン・シュタイン。
原作は1918年にイギリスで発表された怪奇小説で、その後も映画、漫画、ゲームなど、様々なメディアで派生作品が登場する、もはや知らない人などいない、超有名モンスターとなっています。
(ちなみに「フランケン・シュタイン」とは怪物を作り上げた博士の名前で、我々が「フランケン」と呼んでいるあの怪物は本来は名無しなのです)
日本では言うまでもなく「怪物くん」(藤子不二雄著)でその存在を知ったチビッ子たちが圧倒的多数と思われますが、他にも「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」「フランケンシュタインの怪獣
サンダ対ガイラ」(東宝)、またアニメ「恐怖伝説 怪奇!フランケンシュタイン」、パロディ映画「ヤング・フランケン」などで、初めてその名前を目にした方も多いかもしれませんね。
もちろんゲーム界においてもフランケン・シュタインは多数登場しており、以前紹介した「モンスターパニック」を始め、「悪魔城ドラキュラ」「ヴァンパイア」など、怪奇ゲームには欠かせない存在となっています。
そんなフランケンが、バンダイLCDソーラーパワーシリーズとして電子ゲーム化されました。
通常ではほぼ敵キャラとして悪役設定されることが多いフランケンですが、珍しくもその名を主役に冠したゲームとなっています。
パターン1 フランケンを修理しろ |
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「LCDソーラーパワーダブルパネルシリーズ」の概要については「エアポートパニック」「悪霊の館」の項に譲るとして、本作でも異なるパターンのゲームが2種類収録されています。 パターン1は博士を操作し、ミスターフランケンを修理するゲーム。 寝ているフランケンの周りで「電気ショート」「献血(血液の不足)」「パワーリングの外れ」「腕が抜け落ちる」など様々なトラブルが発生するので、博士を素早く動かし、アタックキーで対処しましょう(献血とかはともかく、腕がポロポロ落ちるのは問題があるような気が…笑)。 博士がフランケンを1段階修理することに10点加算。 規定得点(500点)に達すると悪人が現れ、博士をさらっていくぞ(ちなみに原作小説では、怪物のあまりの醜さぶりに、博士が勝手に逃げだしたのだが笑)。 そしてフランケンが「ンガッー!」と起き上がって博士の後を追い、パターン2に移行します。 この時のグラフィックはなかなか笑えます(笑 |
これが博士のやることだ→ |
パターン2 博士を救え |
パターン2は、先ほどさらわれた博士を救出するゲームです。 坂の上から悪人が丸太を転がしてきますので、フランケンを操作し、パンチで丸太を破壊しつつ、2階にいる博士の元までたどり着きましょう(1階と2階の間にいるときだけはパンチを繰り出せない。注意!)。 途中に架かっている橋は点滅して消えてしまうので、いつまでもその場にいると危険です。 また、ヘリの落してくる爆弾にも注意だ。 ディフェンス型ゲームだったパターン1とは打って変わって、今度はオフェンス型のゲームとなるわけですね。 |
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やっとの思いで博士の元にたどり着いても、悪人は博士をさらってまた逃げていきます。 再びスタート地点に戻り、再度博士の元にたどり着くと、パターン2クリアとなります(その後再びパターン1に戻る)。 しかしパターン1とは打って変わって難しい! 理由はハッキリしていて、とにかくフランケンのパンチ後の硬直時間が長いので、「テンポよく丸太を壊しながら前に進む」ということができません。 なので同じ場所に留まってひたすらパンチを振いつつ、「丸太が途切れたのを見計らって一気に前へ…」というのが基本戦術となります。 これはちょっとストレスですね…。 できれば「ドンキーコング」のように、障害物を避けつつどんどん進む…という展開にした方がゲームとしては爽快感があるように思えるのですが、少し残念なところです。 ちなみに得点は、丸太を破壊すると20点。 博士の元にたどり着くと1回目が50点、2回目が200点となっているぞ。 |
電ゲーもストーリーの時代へ |
というわけで、性格の異なった2つのゲームが収録されていて、なかなかお得感のあるゲームとなっています。 特にパターン1はキャラクターも大きく描かれており、画面構成も他に類を見ない特異さで、とにかく見た目のインパクトとしては充分過ぎですよね(特にフランケンの腕が抜け落ちたり、窓から悪人が現れる様はシュールだ笑)。 パターン2は前述した通りちょっと残念な出来なのですが、一転して主役やゲーム性を変え、何よりパターン1と合わせてストーリー性を持たせたところが大きく評価できるでしょう。 今まで取って付けたようなストーリーが殆どだった電子ゲームに置いて、これはなかなか画期的なことだと思います。 2つの異なるゲーム。 連動したストーリー。 この「ミスターフランケン」、「ダブルパネル」の長所を最大限活用した快作と言えるのではないでしょうか。 ちなみにこのダブルパネルシリーズ(「悪霊の館」「秘境アマゾン」「エアポートパニック」)、どれも入手困難…というほどではないのですが、この「フランケン」が一番手に入りにくいような気がするので(たぶん)、シリーズコンプを目指すなら、優先的に手に入れた方がいいかもしれません。 |
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