キングマン |
KING MAN |
LSI GAME/トミー |
Written by T鈴木 |
インスパイア・ゲーム |
「テトリス」が流行ると、雨後のタケノコのように落ちものパズルゲームが氾濫し、
「スト2」がヒットを飛ばすと、似たような対戦格闘ゲームが市場を席巻する。
これは電子ゲームの世界でも同じ現象が見られ、
「インベーダー」が流行れば「インベーダー」の亜流ゲームが、
「パックマン」が流行れば「パックマン」の亜流ゲームが市場に氾濫するのです。
俗に言う「インスパイア・ゲーム」と呼ばれるこれらの作品ですが、今回紹介する「キングマン」も、ある有名ヒット作に酷似した舞台設定、ルールが設けられています。
タイトルからはあまり想像がつきませんが…果たして、何の作品にインスパイアされたゲームなのか!?
とにかく登れ |
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キングマンにさらわれた女の子を助けるため、男の子を操り、マザーキングやチビキングの妨害を避け、頂上まで登りきろう! ……って、言うまでもなく「ドンキーコング」(任天堂)がモチーフですね。 この頃、「FLドラキュラ城」(バンダイ)「モンキージャンプ」(チェリコ)など、ご多分に洩れず、「ドンキーコング」のインスパイアゲームも多数作られたのです。 ゲームは全4パターン。 ジャンプでチビキングをかわし、最上階にいるキングマンに剣でとどめを刺せ! 最高得点は9990点となっています(その後0点に戻る)。
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ジャンプで飛び越えろ |
男の子の特技はジャンプ! 真上ジャンプと飛び越えジャンプ(レバーを左右に入れながらジャンプ)があるので、状況によって使い分けよう。 (例えば、チビキングが隙間なく連続で来たときなどは飛び越えジャンプで一気に飛び越え、間隔を空けて来た時は真上ジャンプで1匹ずつやりすごす…など) ちなみに、双方で得点が違ったりします(なぜか難易度の高い飛び越えジャンプの方が点数が低い…)。 また、パターン2など、真上からチビキングが降って来たときなどは、敵が頭上にきたときにジャンプするとかわすことができます。 けっこう気付いていない人が多いので、ぜひ覚えておこう。 |
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パターン1、チビキングをかわせ |
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それではパターン紹介です。 パターン1はオーソドックスなクライミングゲーム。 6段目からチビキングが次々と降りてくるので、ジャンプでかわして最上階を目指そう。 チビキングは5匹ほどのセットで降りてくることが多いです。 無理に先に進もうとせず、ある程度間があくまで真上ジャンプでやり過ごしましょう。 各階に設置されたワープトンネル。 ここに入ると、上階でけでなく、下の階にも行けます。 また、ワープトンネルの中でもジャンプすることができ、頭上から降りてきたチビキングをかわすことができます(これ、けっこう気付いていない人多そうだな〜笑)。 トンネルが点滅し出すと、マザーキングが現れる前兆なので注意だ! また、2段目と5段目に時々現れるパワーハートを取ると、敵が点滅し、一定時間無敵になれます。 その間に一気に登ってしまいたいところですが、無敵時間はとても短いので注意だ!(2段上るのが限界) 最上段まで登りつめると200点プラス。 しかしキングマンには逃げられてしまいまい、次のパターンへ…… |
パターン2・チビキング落下地帯 |
パターン2では、チビキングが垂直に落下してきます。 中央3マスの床は表示されていませんが、ちゃんと歩けるので念の為(笑)。 なお、前述したとおり、頭上からのチビキングもジャンプでかわすことができます。 チビキングが降り止むまでジッと待っていることはないので、真上ジャンプを駆使してどんどん先に進もう。 |
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パターン3、消える床 |
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パターン3はパターン1に酷似しているのですが、床の一部がときどき消えてなくなります。 床が点滅しだしたら消える前兆なので注意! 消えた床はジャンプで飛び越えることができるので、パターン1同様、どんどん上に登っていこう。 こう書くとそれほどパターン1と変わらないように思えますが、消えた床からチビキングが眼前に降ってくるので、難易度的には劇的に高くなっているのだ! |
パターン4・移動する床 |
パターン4、いよいよラストです。 中央の床が左右に移動するので、リフトのように乗って最上階を目指そう。 なお、移動する床は一度乗ってしまえば任意で操作できます。 床の動きは法則があって、誰も乗っていないときは ワープトンネルに向かって移動→最初の位置に戻る というふうに動きます。 また、男の子が上に乗ると、他の階の床も同様の動きをするようになるぞ。 パターン3と同様、床のないところからはチビキングが垂直に降ってくるので、パターンが読めず大変難しい! て言うか最難関なので、心してかかるよう! 6段目にある剣を取り、いよいよ最上階でキングマンと対決だ! |
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最上階、キングマンとの対決! |
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剣を取り最上階まで上がると、いよいよキングマンと対決です。 …と言っても、男の子は自動的に剣を投げ、キングマンは勝手に死にます(笑)。 その後は女の子とのハートの恋占い。 ルーレットのようにハートが半分点滅するので、半分つけば200点、全部つけば500点GETだ(同社「黄金強奪作戦ルパン」でもあったシステムですね)。 狙って出すことはできないので、あくまで運試です。 その後は再びパターン1へ…… |
残念な存在 |
というわけでこの「キングマン」、様々なパターンを盛り込み、なかなか飽きさせない展開となっているのですが、いかんせん作品的にそれほど評価が高いわけではありません(マニアにも一般層にも)。 発掘でもかなりの確率で見かけるし、オークションサイトとかでも必ず安値で流れていたりします。 評価が乏しい理由は色々とありますが…まず、ゲームの基本的な部分に問題があります。 とにかくキーレシポンスが鈍い! 目の前に突如現れたチビキングに反応しきれずに、イライラすることも何度か…。 レバーの操作性もよくないし、もっと軽快に操作できれば評価も変わってきたでしょうが、操作性が命のアクションゲームでこれはちょっと致命的な感じがしますね。 あと「キングマン」を語る際に必ず槍玉に上げられるのが、男の子のグラフィックパターン。 ジャンプした時に足が消えるだけってどんだけ…(笑)。 「コングマン」という名前で商標が取れず、苦肉で「キングマン」というタイトルにしたのもトホホな感じがするし(まだ「クレイジーコング」の方がセンスがあるような)、アメコミ調の空気を読まないパケ絵も含め、何もかもが裏目に出てしまった感じがしますね…。 同社「ケイブマン」や「ルパン」が無難な出来だけに、ちょっと残念な感じがする1作でした(でも1000円程度の安値で手に入るのはいいことだ笑)。 |
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キングマン得点早見表 |
チビキングを飛び越えジャンプする | 10点 |
チビキングを真上ジャンプする | 20点 |
パワーハートでチビキングを倒す | 1匹目…10点 2匹目…20点 3匹目…30点 |
パワーハートでマザーキングを倒す | 1匹目…100点 2匹目…200点 3匹目…300点 |
最上段に上がったとき | パターン1〜3…200点 パターン4ハートが半分つく…300点 ハートが全部つく…500点 |