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送信日時: 平成 20年12月8日月曜日 2:17
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件名: 二十一世紀企業研究会
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二十一世紀企業研究会とは「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
不況対策
社会経済は需要と供給の法則から本質的に安定であると思います。お金の価値を保証するものは社会の生産力であり、その根源は知識と技術ですのでそう簡単に衰退するものではありません。不況とは言っても成長率の落ち込みはせいぜい-10%程度です。日本では新たな失業者が3万人、米国の場合は53万人と言われますが就労者全体から見れば微々たるものです。問題はその失業者が路頭に迷う事態の深刻さにあります。ここは失業保険、生活保護、奨学資金等で行政が下支えをする事が政府の本業でしょう。本業をなおざりにしているからすべての政策が狂ってきます。麻生内閣が不況対策の目玉と称して打ち出した給付金なるものは年末までに支給されるのかと思いきや、今年度とかで3月になるとか、支給対象は全家計かどうか詳細は市町村にまかせるとか、財源もまだ確定していないようです。二兆円の支給金は中止して前述の下支え、即ち社会保障の充実にあてるべきだと思います。年収一千万円の家計に3万円程度の給付金を当てても消費拡大には全く役立たず、乗数効果は限りなく0ですが低所得者の生活保障に当てれば全額消費されるばかりでなく奨学資金は数年後にはその何倍もの乗数効果を実現します。
経済とは何か
そもそも経済の目的は何かをよく考えてみるべきだと思います。経済学者は統計の数値ばかりを見てバブルを経済成長と呼び、そのいびつな状況からの自然の是正過程を不況と呼んでいるのではないでしょうか。日本国憲法で保障された「健康で文化的な生活の権利」を守る事さえちゃんとやれば実は現在は百年前から見たら天国のような生活です。経済とは人間の幸福のための物的財を生産する事であるとしたら現在の経済は通常でもバブルだと思います。好況の時は残業に追われて過労死に至る場合さえあるのは果たして正常でしょうか。人間と経済の価値が逆転してはいないでしょうか。明治のころと今を比較すれば食物、衣類、住居、交通、医療、人権、政治、あらゆる点で数段の進歩が実現されています。それでも世には不幸が満ち満ちているようです。毎年三万人を越える自殺者が出るのは何とも不幸な事態です。
失ったものは何か
それは共同体社会だと思います。明治維新以来の急速な近代化で伝統的な共同体と文化が衰退しました。1960年代の高度成長以来その変化は加速して今や全国の村落共同体は特に限界集落においては既に消滅しつつあります。高度成長期には会社が共同体として機能しました。私も課内旅行や組合の文体活動に参加し、会社から借金して住宅の購入にあてました。Union Shop即ち全員正社員でかつ労働組合員、一億総中流と言われた体制で世界史にも残る高度経済成長を遂げたのはつい40年前の事です。ところが今や会社が正規雇用と不正規雇用の格差の現場と化し、住宅資金の貸付などもあまりやっていないようです。このように会社が共同体としての機能を喪失した事とそれに代わる拠り所が無いことが今日の問題の一つの根源だと思います。
生きる場を取り戻そう
まず世の中の本質は競争ではなく助け合いなのだという事を確認しましょう。文明社会の成り立ちは職業の分化という水平分化と階級の分化という垂直分化によって生じました。職業の分化は人間の相互補完であり階級の分化は支配競争です。とかく世の中ではスポーツ、企業間、個人間などの競争ばかりが強調されますがそれは付随的な些事であって人間社会の本質は職業の分化による相互補完に他なりません。これを確り教えるべき学校が瑣末な競争ばかりを生徒に強要していることが諸悪の根源だと思います。私は会社では労働組合の支部委員をやり、子供が小中学校に行くときはPTAの役員などもやりましたが、何れも殆どの人がやりたがらないのに呆れました。自分さえ良ければ良いのだという利己主義は人間を小さくし、他人を排除する競争は結局巡り巡って自己疎外に至ります。反対に相互補完のための協力関係は巡り巡って人の輪を広げる事でしょう。何千年も前にお釈迦様が説かれた因果応報、縁起の法則は現在でも完全に貫徹しています。
この研究会は会員も全国に分散し、職業も思想もバラバラです。それがすでに4年も研究会として存続している事は今日のインターネットに代表される高度な情報通信網の可能性を示しています。今日では今日の方法で古今の縁起の法則を活用して失った場を取り戻しましょう。
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* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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