故郷会報告

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2023/09/10 13:00

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昨日上野において私の郷里の故郷会がありました。その簡単な報告を載せましたのでよろしければご覧

私達の故郷会も高齢化が進み、今回の参加者の平均年齢は70を軽く越えています。それでも会えば故郷

の山田弁で大いに語りました。年を取る程故郷はありがたいものになると感じます。

数か月前に私は夢の中で故郷に帰る途上にありました。その時ふいに帰っても知る人はあまりいないと

気がついたら目が覚めました。その時作った一首。

　　　　　　　　　親類の　人の多くぞ　今は無き　我が故郷に　聳ゆ　オタコは

オタコとは高千穂の峰の事です。

人が逝っても故郷の山は変わらず残っていますが、何と言っても故郷の実体は人ですね。

石川啄木は故郷の山について

　　　　　　　　　ふるさとの　山に向かひて　言う事なし　ふるさとの山は　ありがたきかな

いなか言葉について

　　　　　　　　　ふるさとの　訛りなつかし　停車場の　人混みの中に　そを聞きに行く

と故郷を恋しがる作品を残していますが、実は彼は故郷喪失者です。彼の実家はお寺でしたが、檀家と

の仲が良くなく、啄木が東京で詩集を出版したら親達は息子が文豪になったとして、石を以て追われる

如く故郷を離れました。まるで国内難民です。啄木一家の赤貧の原因はまずそこにあります。私は啄木

が仕事に根気が続かないのは何故かいつも不思議に思っていましたが、故郷喪失がその一因ではないで

しょうか。

昭和にはやった流行歌に

　　　泣くな　妹よ　妹よ　泣くな　

　　　泣けば　幼い　二人して

　　　故郷を　捨てた　甲斐が無い

というのがありました。昔は故郷喪失者が多かったようですね。

浦島太郎の物語は日本人なら誰でも知っているでしょう。孫達が四歳のころに私が浦島太郎の話をする

と孫娘が祖父母、父母、保育園の子供達の名前をいちいち挙げて自分たちは一人ボッチではないと確認

していました。幼いながらこの文学の意味を十分分かっていました。

Rip Van Winkleのように浦島太郎に類似の話は外国にもあります。浦島太郎の話は特殊相対性理論にも

合致しており、移動体の時間の遅れは浦島効果と呼ばれています。このように勝れた文学が極めて古い

時代に地方の伝説として風土記に記載された事に私は日本人として大いに誇りを感じています。

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+ 市吉修

+ 二十一世紀を楽しく生きよう会

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