差出人:   Osamu Ichiyoshi <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>

送信日時:             202081日土曜日 15:43

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件名:      RE: 健康に長生ききしよう

 

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し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀世界を実現しましょう。

 

健康長生き社会

進行中の少子高齢化は年金、医療、介護等の社会保障費の負担が軽からず制度の存続に不安をお持ちの

方も多いと思います。社会保障費の推移と国民負担率の国際比較が下記厚生省のURLに公開されていま

す。

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/2030tf/281020/shiryou1_2.pdf

 

冒頭に以下のようにまとめられています。

-       2016年度の社会保障給付費(予算ベース)は約118兆円。

-       2012年の推計によると、2025年には約150兆円に達する。医療・介護の伸びが大きい。

 

国民の健康長寿が伸びれば医療費の抑制を通じて福祉社会の発展に大きな寄与をすると思います。

何より健康は人にとって幸福な事ではないでしょうか。

 

生産年齢世代が老齢年金世代を支える社会保障制度が持続発展するためには

(1)          人口増を通じて生産年齢人口を増やす

(2)          産業の生産性を向上させる

(3)          健康長寿を推進して医療費を削減すると共に生産人口を増やす

等が考えられます。

 

以下それぞれについてもう少し考えてみます。

 

(1)          人口増

現在の少子化の原因は非婚化、晩婚化の増加だと思います。現に私達の次女も7月に40歳になった

ばかりですがまだ結婚の予定は無いようです。「別に一生結婚しないと決めているわけではないよ」と

言っていますのでいい人を御存じの方があればお知らせ下さい。

 

半世紀前は人口の爆発に世界は怯えていました。更にその前は人口増加の圧力が帝国主義の宣伝に使わ

れました。ドイツNazisLebe Raum(生存圏)の確保とか大日本帝国の「満蒙は日本の生命線」等です。

あの戦争であまりに多くの人々が死ぬのを経験した反動が私達団塊の世代とかBaby boomerの人口急増

を産んだのではないでしょうか。

 

今は反対に少子化による人口減少を憂えているわけですが今の出生率が無限に続けば日本は国として立

ち行かないのは明らかです。対策としては

 

a.           出生率の向上

人が安心して子を産み育てられる体制を整える事が必要でしょう。現在人が子を産む事をためらう原因

は自民党的家族観により全責任が家族に押し付けられ、人が社会から分離されている事だと思います。

それに対して私の提案は人道社会主義に基づき子供は社会の一員として社会が親を支援して、或いは親

に代わって最後まで育てる事です。これは日本国憲法の精神であり、ある程度制度も整っていますが後

を絶たない幼児虐待にその不備が現れています。老人に対しては社会保障制度が整えられ、私もその恩

恵に感謝していますが、子供に対する支援の薄さは戦争孤児を見捨てた日本国の欠陥の表れではないで

しょうか。即ち哲学が未熟な社会では民主主義とは強者の福祉のために弱者が犠牲にされてしまいます。

私が自民党の改憲運動の原点にある家族主義を非難して、人道社会主義を唱えるのは正にそのためです。

 

地域親制度

日本の母子手帳は外国からも注目されているそうです。私は児童虐待の報に接する度に地域の支援の不

足を痛感します。子供は社会の宝として全体で最終的な責任を持って育てる明確なシステムの確立を訴

えます。私達は双子の孫育ての支援で札幌にもう二年半住んでいますがこの間に得た喜びと学んだ事は

多々あります。非婚、晩婚で子に恵まれない人も地域親として子育てに寄与する道は幾らでもあるので

はないでしょうか。

 

b. 移民の導入

 海外の内戦に民族問題が絡んでいるのを見ると安易な移民の導入に私は反対です。移民による人口問

題の解決を図るのであれば上の子育てにも劣らない日本社会に馴染むための支援を移民に対して行う必

要があるでしょう。

 

(2)          生産性の向上

私は技術者としてここに大きな期待をかけています。半世紀前に中国が国際社会の仲間入りをした時、

安価な産物が日本になだれ込んで国内の地場産業が大打撃を受けました。それに対して日本企業は当初

Automationやロボット化による生産性の向上で対抗しようとしましたが中国の安価な労働力に対抗で

きませんでした。やはり人にはかなわないと痛感しましたが、あれから半世紀が経ち中国自体の労賃も

日本と大差なくなった現在、今こそ生産性の向上が競争力の決め手になってきたのではないでしょうか。

 

(3)          健康長寿の推進

これが実現すれば生産人口の増大、医療、介護費用の削減により社会福祉の発展に大きく寄与すると思

います。私がここに期待をかける理由は両親を死まで見届けた経験から出ています。

 

a.           人間の体は最後まで機能している。

条件さえ整えば細胞は不死である事はヒーラ細胞の例から明らかです。母は飲み食いができなくなると

しわしわのおっぱいが体に再利用されたか死亡時には完全に消失していました。父は腰にできた床ずれ

が完全に治癒していました。死因は母の場合は呼吸器不全、父は循環器不全だと私は考えています。医

者はそれぞれ大腸がん、前立腺がんと書いていましたが。

細胞レベルで不死ならばその集まりである固体の寿命もどこまで伸びるか限界は無いと思います。但し

健康ならば。

 

b.           一方的な下り坂としての老化は習慣的観念

が多いと感じています。例えば物忘れ、認知症、浅い睡眠、夜何度もトイレに起きる等々のイメージが

生物学的なもののように捉えられて老化に対する恐怖を掻き立てていますが昔成人病が今は生活習慣病

と改められたように老化もまた積年習慣病とでも言うべきものに改められるべきだと思います。その論

拠は色々ありますがここでは百歳を過ぎて元気な人々が現に多数おられる事を指摘したいと思います。

現代人は文明の利器の恩恵を受けると同時に心身ともに活動不足に陥っていると思います。不足と同時

に過剰にも毒されていると思います。例えば栄養の不足と食べ過ぎ、活動の不足と嗜好物の過剰、学問

の貧困と教育の過剰等々。栄養、休養、運動は根源的要素であり、mediaの宣伝であるように薬物でそ

れを補う事はできません。それは無理に無理を重ねる結果になるでしょう。

知識と思考力については猶更そうです。

 

ここでは社会から受けたさまざまの過剰なしがらみを「しつけ」と表現すると自分を、そして他人をも

しつけに合わせようと不毛な努力をしているのが現代人の不幸の原因ではないでしょうか。

 

しつけを忘れて身を正さむ

児童虐待をしたる者が言ひたり

しつけだった、悪い事をしたとは思わない(!?)

そは末にとらわれて本を失いたり

しつけを忘れて身を正さむ

そが何よりもしつけとならむ

 

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* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi                    

* 二十一世紀を楽しく生きよう会                    

* Human Network for Better 21 Century      

*  http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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