実践的健康法
To: 2021/12/26 14:03
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両親の遺品
の中に築田多吉著「家庭における実際的看護の秘訣(研数広文館)がありました。この本の初版は
大正14年ですのでもう百年前の本です。著者は日清戦争で衛生兵だったという人で正規の医学教育
を受けてはいないのですが豊富な実地の医療経験をまとめたものが本書です。
私の父は戦前朝鮮で警察官をしていましたが医者のいない辺地への勤務者には必携の書として本書が
支給されたそうです。千ページを越える大著で内容は多岐にわたるので簡単にまとめるのは困難です
が抜き書きにより要点をご紹介します。
科学療法と漢方療法
色々の病気の中には原因も病名も分からない不明の病気が三分の一以上もある。今の泰西医学では部分
的、専門的に分かれてその病名が不明だと(略)大学病院に入院して各専門部を次から次へと持ち回り、病
名発見の分析試験に三年間も入院している様な事になる。、、、然るに漢方では総合療法だから病名は不明
でもその病人の抵抗力を重視し、その抵抗力によって治癒機転を動かす事を考える。だから病名や薬効
の理論は分からなくても病気は早く治るのであります。
ストレス学説とノイローゼ
神経衰弱や頭を使い過ぎるとその神経の侵害刺激で脳下垂体前葉ホルモンと副腎ホルモンの失調を来し
て、、種々の慢性病を引き起こす。精神と肉体は密接不離のもので、これを二つに切り離して肉体を無生
物扱いに研究してきた現代医学に大なる革命が起り、、、東洋医学の針灸、断食、漢方、刺激療法等を研
究し始めたから、、、遠からずこれらの東洋医学が舶来医学となって逆輸入されるして来る事は必定だ。
神経衰弱は断食すればたいてい治る
神経衰弱は前記ストレス学説と密接な関係があり、、、、断食をしてこれらのホルモン腺体の異常を
根本的に治す、、、。
長寿法の二つの筋道
ビタミン、カルシウムの栄養学で体力を固め長寿せんとする生理現象の行き方と、、、食養や運動で血液
の力を強め、保護や鍛錬、刺激等によって体内の抵抗力を増し、その体力で病気を防ぎ、長命せんとす
る病理現象の行き方、、、。栄養学の方は野菜や海藻類、野菜の青汁、小麦の胚芽等、、、。
誤った栄養学
規則正しき食養法が大事だと言って腹の空かないのに一定の分量を食べる、、、大間違いが起る。色々の
病気を持つ人は腹の空くまでは食べないで腹の空いた時に控えめの分量を摂るのが健康の秘訣でありま
す。
タンパク質の分解毒形成に因る自家中毒説
肉類や卵のような蛋白質を多食すると下記アチドーシスを起こして諸種の病原となり殊に運動不足の人
は腸内で消化されずに腐敗して異常分解を起こし、その最終産物が種々の悪い酸類を生じて遂に、プト
マイン属、インドール、スカトール、硫化水素などという毒素を形成し、この毒が長い間血中に吸収せ
られ身体に回ると慢性の自家中毒を起こして血管硬化症、糖尿病、腎臓病、レウマチス、神経痛などの
原因になり、それらの病気か老衰を速める、、。
心配すると病気が重くなる訳
心配したり煩悶したりすると身体内部の影響が忽ち顔に顕れて活気を殺ぎその色が蒼くなる。これは交
感神経の働きで血管を収縮し、血の通いが悪くなる為で、斯様に精神作用に依りて身体各部の血行に障
碍を与えると全身に非常な悪影響を与えます。
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この本は表紙が赤いので赤本と呼ばれ我家にもあったので子供の時に時々読んだ記憶があります。
火傷の対処について赤本は時を移さず冷水をかけて冷やせと説くのに対して、当時の正統派の医者の解
説記事では決して水に濡らすな、油をつけろと書いてあるのを見て矛盾を感じました。
現在では赤本の方法が正しいとされています。
赤本の説く健康法の多くは現在でも有用で当時は根拠が経験のみであったものが現在では免疫学等の進
歩により科学的な根拠が与えられているものが多いですね。この百年間の科学の進歩と同時に理論的に
解明されなくても経験を活かす事の重要性を感じます。
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
+ HP ; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
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