旅行中
osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp
To: 2023/04/02 22:52
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先週金曜日(3/31)に札幌の借部屋を引き払い
高速バスにて函館に来ました。ここは以前来た事があるので何だか故郷に帰ったかのように感じます。
昨日(4/1)は以前来た事の無かった函館公園に行きました。そこから歩いてケーブルカー駅に行きその
前の店で昼食をして元町公園に向けてぶらぶら歩き。途中で改装なったハリストス教会に寄り内部を
見学しました。聖者の絵、即ちiconが見事です。ハリストスとはギリシア語でJesusの事だそうです。
英語ではジーザス、スペイン語ではへススと呼び方が違います。日本の戦国時代には耶蘇教とよんでい
たので当時の日本人にはヤソと聞こえたのでしょう。
坂を下って北方民族資料館を見学しました。主としてアイヌ文化を展示しています。アイヌ文化は自然
の一部としての人間の生活です。衣食住のすべてを自然から得ていました。ただし自ら製造できない
金属製品や布等は和人や樺太アイヌや大陸の山丹人との交易により入手していました。
伝統的なアイヌ人の生活様式は縄文人の生活を想起させます。縄文式土器は世界でも最も早期に発明さ
れましたが、それは縄文人が自然採集経済の中で早くから定住生活をしていた事を意味していると思い
ます。それが可能だったは日本の自然が世界でも類を見ない程豊かなものであったからでしょう。
カラハリ砂漠に暮らすBushmanなどの民とは大いに異なる環境です。
私は原始時代は人間社会の原点だと思います。そこには現代人の災厄の源である権力がありませんでし
た。何故なら蓄積できる富が無かったからです。それに対して現代人の生活はあまりにも自然から離れ
てしまいました。農業によって蓄積できる富が生じ、開拓や灌漑工事等の共同作業のために必要な指導
者や他の村との水争い等で生じる闘争の指揮者が世襲化されて社会が階級に分裂して権力が生まれまし
た。作用に対しては反作用があり。誰が考えても馬鹿馬鹿しい戦争が起こるのは一重に権力の性質に起
因します。つまり権力欲は貪欲です。
民主主義が徹底すれば戦争は起きないのは明らかです。ロシア兵の話によると兵隊の大半はプーチンを
嫌っているそうです。それなのにプーチンの命令で人々が兵隊に取られ、前線に送られて死に、多くの
市民が犠牲になるという馬鹿馬鹿しい事態は如何に現代人が自然から離れてしまっているかを感じさせ
ます。
原始時代の研究は文明を知るのに極めて重要だと思います。展示品を見ると人間の生産技術の基礎はす
べて原始時代に発明されていたと私は感じています。権力が無く、人が自由に生き、助け合っていた原
始時代は人間の過去だけでなく未来を示しているのではないでしょうか。
本日(4/2)は松前に行きました。函館から木古内までいさらぎ鉄道、そこからは函館バス会社による路線
バス、合わせて約三時間の旅です。何年も前に木古内から先の鉄道は廃止されましたが、最近新幹線の
駅ができたのでこれからはこの辺りが経済的にも発展するかも知れません。ここには新幹線が日に数本
しか止まりませんが、あるのと無いのとでは全く違います。
松前城公園は天守閣を含め、資料館は4/10までは閉鎖されていましたが、公園の中の散策は自由です。
大勢の家族連れなどが遊んでいました。私達は帰りのバスまで二時間足らずしかないので急いで登り、
公園内を足早に歩き回りましたが一万本もあるという多種多様な桜の一部は既に蕾が膨らみ、色をつけ
て開きかけていました。
帰りのバスに乗ると大いに安心して眠ってしまいました。
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+ 市吉 修
+ 二十一世紀を楽しく生きよう会
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