オリンピック、新型コロナ禍、日本の課題に取り組もう

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2021/07/10 17:15

宛先  市吉修,       その他51件の宛先

 

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二十一世紀人世研究会は人が全国どこでも学び、働き、生涯元気に生活できる世界を研究する会です。

返信または全員に返信により皆様の情報交換をお願いします。研究しながら二十一世紀を楽しく生きま

しょう。

 

オリンピックの無観客

が決まりました。選手も国民も張り合いの無い事おびただしと思います。こうなれば会場に大画面を設

置し、会場の選手が世界中の観客との一体感を得られるしくみを造るのが良いと思いますが、IOCJOC

も日本国政府もそんな知恵は無さそうですね。何より無観客にする事により900億円もの興行収入が消

えたのですから設備投資の資も無いので。

 

今回のオリンピックは石原前都知事が突如「大震災から復興した日本を見てもらう」とかで立候補を発

表した時から違和感を覚えました。首都圏は殆ど被害が無かったのだから、その趣旨なら東北地方でや

るべきだと。東北地方ならば新型コロナ禍の現在でも問題なくやれた筈です。

 

今回のオリパラの開催に反対するTV, Internetに氾濫した口舌の徒の多さと一般にも反対意見の多い事

を示すInternet上の世論調査(?)にも驚きました。プロ野球やサッカー、ラグビーその他の運動競技は観

客を入れて興行しているのに何故オリンピックばかりをあげつらうのか、私の邪推かも知れませんがそ

れは「目立ちたいから」であろうと。口舌の徒はまさにそれで食っていますので。

 

政治が人気商売化するととんでもない方向、例えば戦争に向かうのが「世論」の怖い所です。アフガニ

スタン攻撃を始めた時の米国Bush政権の支持率は80%を越えていました。あれから四半世紀、先頃「完

全撤退」を終えた米国が達成したものは一体何だったのでしょうか。無謀を知りながら軍国教育と口舌

の徒によって「作られた」好戦的な世論に押され、「戦機は今しか無い」との永野修身参謀総長に代表さ

れる大日本帝国軍部の「賭け」に引きづり込まれて始まった大東亜戦争の惨害たるや今思うだに恐ろし。

 

今回のコロナ禍で明らかになったのは東京一極集中の害です。日本国の各地がコロナ禍の終息に向かう

時にも東京都だけは下げ止まり、再び感染拡大に向かう事を何回も繰り返してきました。小池都知事の

政策はLock downの一点ばり、店が対策をしている事を示す標も自己申告で与える誠にいい加減な対策

でした。隣の山梨県のように隔離と換気の実質的な処置をしている事を実地調査の上公布する標章とは

似て全く非なるものです。基本的に見せかけですね。

 

また今回暴露されたのが我が国の科学技術の遅れです。米、英、独、露、中国が疾うにワクチンを開発、

量産化しているのに我国はまだずーっと治験状態です。今回のコロナ禍が毎年インフルエンザワクチン

を量産している「医療大国」の日本の実力の一端を示しているのではないでしょうか。論文数や特許数

で日本の地位が落ちているとは聞いていましたがどうやら実力も落ちているようですね。

 

以上の事を交々考え以下の提案をします。

 

[1]  苦悩する人の支援

先頃見たTV番組で日本の自殺の多さ、特に若者に多い事を改めて再認識しました。

私も若い頃「死んだ方がましだ」と思ったり、外は晴天なのに曇天のように見えた事がありましたが、

本気で自殺を考える事はありませんでした。ところが今はインターネットの影響で自殺願望者が連絡を

取り合って実行に到る場合が多いようです。それを悪用して実際に10人近い殺人を行った若い男が「殺

した者の中で本当に死にたがっていたものは少なかった」と言っていました。

 

自殺願望者の苦しみは勿論深刻ですが、実は狭い範囲に思考が制限され、そこから抜け出せない事も多

いと思います。岡目八目で遠くから見ていればその苦悩から逃れる道は意外に近くにあると思います。

特に老人は長年の経験で袋小路に陥っている人に脱出口を示すお手伝いができるのではないかと思いま

す。ドストエフスキー曰く「人が不幸なのは自分の幸福に気づかないからだ。」

 

[2] 学問立国

役人がひねり出した「科学技術創造立国」のお寒い結果は上述の新型コロナワクチンの開発の遅れに現

れています。その標語の実現のためには直ぐ「教育への投資」と来ますが、私はそれが浅はかだと思い

ます。私見によると日本の問題は「教育の過剰と学問の不足」です。全国に林立する学習塾や予備校は

教育投資の最たるものです。私の活動拠点である電子情報通信学会の構造的問題は会員数の減少、特に

企業の現役技術者会員の減少です。放課後塾通いをする子共は何時読書や作文をするのでしょうか。親

が学習塾等でわざわざ金をかけて子供を学問嫌いにしているのは全く愚ですね。

 

人類の恩人たるT.A.Edison,  M.Faraday,  J.Watt,  G.Stevenson,  A. Lincoln,  P.Curieなどは貧困、

社会的階級、性格などの原因で学校教育は受けませんでした。A.Einsteinはドイツの軍国主義教育に合

わず高校生の時スイスに逃げました。彼らは学校教育には合わなかったけれども生活の中で学問を積み

偉大な業績を上げ、人類史に燦然と輝いています。

 

我国では豊田佐吉、松下幸之助、本田幸一郎のように小学校にしか行けなかった偉人が世界的な産業を

育ててきました。戦前には「夜学」が働く人々に学びの場を与えて来ました。東京電機大学はそこから

発展した大学です。札幌では新渡戸稲造夫妻が北大の仲間の支援を得て開いた進学できなかった人々の

為の「遠友夜学校」が戦時中に「軍事教練を行わず」の理由で解散するまで三千人以上の卒業生を世に

送り出しました。その跡は今札幌の自宅のすぐそばにある「稲造公園」になっています。

 

日本の高度成長を実現したのは正にそのような努力に基づく「学問立国」だったのだと思います。

 

私達は教育と学問を混同して迷っている若者に自己の力に気づくお手伝いができるのではないでしょう

か。

 

[3] 自然法学

日本的思考では「法律とは支配者が発布した言葉である」です。勅諭とか宣命とか正にそれを表してい

ます。従って「子供は天皇の赤子」と喧伝して国民を無謀な戦争にひきづり込みながら、その結果生じ

た何万人もの戦争孤児に対する責任を卑怯にも回避した日本国の司法の結論「役人や軍人は国と雇用関

係があったから国は救済したが、戦争孤児とは雇用関係は無かったから国に救済義務は無い」という奇

妙な論理で裁判を起こした戦争孤児達の訴えは敗訴となりました。これに対してかっての日本の同盟国

ドイツはすべての戦争被害者を等しく救済したそうです。

 

西洋では法とは「人と人との契約」であり、「人に依らず、法による統治」を求める事が今日の民主主義

の基礎を成しています。

 

西洋では絶対王政を合理化する為に学者が「王権神授説」なるものを唱えましたが日本では19世紀も終

わるころに王権神授どころか「現人神」なる観念に基づく大日本帝国憲法が公布されそれは軍国主義の

推進に絶大な力を発揮しました。法治をなおざりにした人治の弊害には正に「哲学の貧困」を痛感しま

す。

 

私は高校の生物学の教科書でかってある学者が人の精子の中に膝を抱えた赤子を観察した、即ち妊娠で

肝心なのは精子であり女の腹は借り物であるという謬説を紹介した上で、生物学が示す受精の真実を学

んだ時に「何と自然は平等なのか」と驚いた記憶があります。

 

私は技術者としてその手段は主に自然科学に基礎を置いていますが、その立場から世界の宗教や思想を

見ると誤謬に満ちていると感じます。中でも人の生活に密接なのは法学です。西洋では中世にも法学は

神学に並んで最重要とされましたが 日本の輸入法学は正に「借り物」であり、先の戦争孤児の扱いに

見られるように底が浅いと感じられます。

 

私達は今日の学問の成果に立つ自然法学を構築すべきではないでしょうか。

 

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+      市吉 修 

+     二十一世紀を楽しく生きよう会

+     HP ;   http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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