差出人:	OsI <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>
送信日時:	2018年7月7日土曜日 22:20
宛先:
件名:	生活様式についての一考

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または全員へ返信により意見交換をお願いします。二十一世紀世界研究会とは「人が全国どこでも働き、生涯豊か
に生きられる世界」を提案し研究する会です。研究しながら理想の二十一世紀世界を実現しましょう。

今日は聖跡桜ヶ丘に
自転車で行きました。相模原から20km近くあると思います。途中には結構坂もありますが変速機能のある自転車な
ので楽でした。七年前の東日本大地震の時、足車で帰った道ですのでその時の事を思い出しながら走りました。

多摩寝床の会
今回の目的は地域の落語同好会「多摩寝床の会」の落語を聞く事でした。出演者の一人が昔の会社の同僚だった
のです。私より先輩ですがもう長年落語を続けているのでとても上手です。私は定年退職以来時々この会の講演を
聞きに行っているので他の出演者も皆顔に見覚えがあります。皆プロ級の腕前のセミプロです。
この会の活動予定については下記URLをご覧下さい。
http://nedokonokai.com/

生活様式について一考
自転車での移動は自動車に比べて地域の様子がより良く分かります。道に落ちているものがよく見えるのでつい拾
ったりしてしまいます。その一つは傘です。買ったばかりてはないかと思える真っ白な傘で骨が折れたり、曲がったり
したものが多いですね。コンビで500円で売っているやつです。
日本人の生活様式もアメリカ化が進んだものだと感じます。即ちものを捨てる文化です。何故ものを捨てるのか、
それが効率が良いからですね。

日本の伝統はものを捨てない文化ではないでしょうか。着物が破れればつぎを当てるつぎはぎ文化です。子共の
成長につれて何度も着物をほどいて仕立て直し、再利用していました。生ゴミも人間の糞便も十分寝かせて肥料と
して利用していました。
第二次世界大戦後日本に進駐した米軍は日本の野菜は食べなかったと聞いています。

日本のつぎはぎ文化は外国のものでも何でも取り入れてしまう日本文化の源流ではないでしょうか。自然崇拝、仏教
神道、儒教、道教、キリスト教、回教など異なる宗教も日本流に取り込んでしまうのが日本文化の特長だと思います。

プラスチック汚染が世界的に問題になり、中国がゴミプラスチックの移入を禁止し、欧米では買い物でのプラスチッ
クの使用を禁止し始めている所もあります。

プラスチックの利用はそれが便利だから普及しているのであって単に禁止しても効果があがるかは疑問です。
それよりプラスチックの利用負担を利用者に負わせ、それを回収時に返還するようにするのが良いと思います。
プラスチック回収が金になれば子共の小遣い銭稼ぎにも良いのではないでしょうか。
それと自然素材を用いた代替品の利用です。今回の帰宅は一週間なので集中して庭木の剪定を行いました。それ
によって出た大量の枝葉をゴミに出すための縄として一部庭に生えている棕櫚の葉を使いました。

教育より学問
上の寝床の会の人たちはプロの指導を受けたり、英語で落語を語ったりして米国や台湾などの海外講演までやる
セミプロです。教えられたとおりやる落語は全く面白くありません。面白みが出るにはそれを日常生活の中で工夫し
て自己流に消化し、導入部の小話を日夜考えてやっと聞いて心から笑える作品になります。初めは教育でも終わり
は学問です。

安倍首相が選挙対策としてなのか「高等教育の無償化を憲法に書き込む」公約をしてこれが先の衆議院選挙に大
きな効果を発揮したようです。私はそれが財政的に不可能なばかりでなく社会的に不平等であるばかりか日本病の
一つの原因である教育の過剰と学問の貧困を助長するものであると論じました。

学習教室に来る生徒の様子を見ると今の生徒は学校の授業に飽き飽きしているのではないかと感じます。原因は
教室での対話の不足に尽きます。文部省が作った学習指導要領のとおりに教えようとすれば途端に授業はおもしろ
くなくなります。
生徒に伝えたいものを最も沢山持っているのは一般社会人だと思いますが、教員免状や博士号がないと教育機関
教える資格が無い。生徒や学生は学校の宣伝のために運動の練習に日曜日も駆り出されて学問の基礎を作る
のに必要不可欠な読書をする時間が無い。

今の日本の問題の根本原因は上述の教育の過剰と学問の貧困にあるのではないでしょうか。

しかし日本も捨てたものではありません。昨日家内がでた同窓会に来た一人の人は定年退職後それまで持ち続け
て来た疑問「どうして日本は無謀なシナ事変から太平洋戦争に到る戦争の道に入ってしまったのか」を解明する
ために慶応大学の歴史学科に入学し主として通信課程で8年間かけてこのほど卒業されたそうです。
これこそ正に学問です。

あまり目立たないけれど日本にはこういう人が数多くいるのだろうと心強く感じました。

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* 市吉 修   Osamu Ichiyoshi                    
* 二十一世紀を楽しく生きよう会                    
* Human Network for Better 21 Century      
* http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/    
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