市吉さん

森です。

私も長いこと英語を使っていますが、アイワナ(I want to)とか、ワッジャドウ(What do you do)と

か言われても良く分らないのでいつも困っています。

英語のリスニング能力が必要なのは、同時通訳者とか金融関係で電話で売り買いを決めるような仕事と

か極く僅かな人たちでしょう。自分も含め一般人にリスニングの能力は不要と思います。文科省でも英

語のリスニングが出来るのは極く僅かのひとだけでしょう。これを忙しい高校生にやらせるというのは

酷な話です。

英語を勉強することは役に立ちます。インターネットにある情報の8割は英語だそうですが、例えば

ウィキペディアで日本語で2ページ程度のものが英語では10ページというようなことは多々あり、

いつも驚かされます。

森 悦郎 

 

From: Osamu Ichiyoshi <osamu-ichiyoshi@muf.biglobe.ne.jp>

Sent: Sunday, November 10, 2019 1:57 PM

To:

Subject: 高校英語試験問題に思う

 

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昨日11/9札幌に帰って来ました。

10/26に神奈川に帰ってから4日間の済州島旅行、車検、人間ドック、庭木の剪定、庭園の雑草の始末

など朝から晩まで動きましたので一月以上の時が過ぎた感じがしました。報道から札幌は雪景色かと

思っていたら地面には雪のかけらもなく通りの銀杏が黄金色に輝いています。孫達も元気でなにより

です。

 

高校英語試験

この間に世間では高校の大学入試センター試験問題が報道を賑せていました。萩生田文部大臣の発言問

題に始まり、業者試験の中止に終わった今回の騒動に私はかなりの違和感をおぼえました。中止の理由

は英語Listening試験を全国で公平に行う環境が整っていないという事でしたが、私はそれよりも高校教

育に英語Listening試験を行う事そのものに疑問を持ちます。昔から英語圏への留学希望者にはTOFEL

という英会話を含む英語力試験がありました。また民間の英語検定試験もあります。会社に入ってから

は海外関係の仕事が多かったので何回か社命でTOEC試験を受けました。これらの民間試験は仕事など

で特に英会話を含む英語能力を必要とする人が受けるものです。

センター試験に業者による英語Listeningの導入を決めたのは自民党の下村氏が文部大臣を務めていた

時だそうです。同氏曰く日本の英語教育は会話能力の育成が弱い。国際化が進む今後の世界で活躍でき

る人材の育成には英会話能力の育成が重要である。

一見御尤もな主張ですが教育についての考え方が私とは違うなと思いました。

 

もう半世紀も前の事になりますが私は21歳の時に産経スカラシップと言う奨学資金を貰って一年間米国

の大学に留学する機会がありました。その時驚いたのはフィリピン、トンガ、アフリカの国々から来た

留学生達の英会話能力の高さでした。話しているうちに分かったその原因は単純でした。彼等は学校で

英語による教育を受けて来ているのでした。逆に言えば彼等は母国語で高校教育を受ける事ができない

のでした。母国語では良い教科書や書物が無かったのですね。他方日本では母国語で書かれたあらゆる

書物、教材それに多くの外国の書物の翻訳書があります。

日本でも国際人材の育成を売り物に全教科英語で授業を行うと宣伝している学校がありますが私は疑問

を感じます。いったい日本語教育はどうするつもりだと。いくらやっても英語では英語国民に勝る事は

無いので結局は中途半端な人間をつくる結果になるのではないかと思います。

独立後のインドを導いたネール首相は英国でエリート教育受けた自分は一体何者なのだ、英国人でも

インド人でもない変なものになってしまったと嘆いていたのを記憶しています。

 

米国留学中に後悔したのは自分が日本の事をよく知らない事でした。日本から来たので当然日本の事を

聞かれる事が多かったのですが「知りません」と答えるのが悔しかったですね。地理、歴史、文学、

産業、料理、音楽、踊り、武道など日本文化をしっかり身につける事が国際交流には有効だと思います。

 

学校教育は卒業後に人がその上に学問や実務能力を積み上げて行くための基礎を作る事です。英語の

基礎は文法であり更に読書により知識と語彙を広め、作文により思考能力を養う事です。基礎が弱い

のに英会話ばかりやっても大成しないと思います。

これは英語以外のあらゆる学科についても言えるでしょう。学校を出て就職したばかりの頃を振り返る

と自分の知識の浅かった事とその後の仕事と生活による実践の上で初めてなにがしかの経験と知識が身

についたと感じています。

 

同時にその基礎を与えてくれた教育の重要性も認識しています。昔読んだ「シカゴに燃ゆ」という本で

明治時代に如何に多くの日本人が大変な努力にも関わらず英語の基礎が無いために学業に挫折したかを

思い出しているところです。学校で習う事を独学で身に付けるには何倍もの努力が必要です。しかし

その独学なしには何事も身につきません。独学の精神で教育を受けるのが最も効果的であり、独学の

精神を養う事が教育の要ではないでしょうか。

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+      市吉 修 

+     二十一世紀を楽しく生きよう会

+     HP ;   http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/

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